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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

困難な解体工事にも対応 スポーツ事業で社会貢献
株式会社スリーヒロ 代表取締役 新居康宏

 
プロフィール 広島県出身。横浜高校卒業後、アルバイトで解体工事を始める。多くの現場で経験を積み、1999年21歳の時に(有)スリーヒロ(現(株)スリーヒロ)を設立。他社がやりたがらない難しい工事も積極的に受注しており、関東では唯一の特殊小型ユンボも保有している。解体事業の他に、金属資源の買い取り、スポーツ事業も展開。スタッフと共に、事業のさらなる拡大を目指している。【ホームページ
 
 
 
「最良の方法で、最善を尽くし、最高を目指す」。これは株式会社スリーヒロの社是であり、新居康宏代表取締役のモットーだ。バブル崩壊の混乱期に高校を卒業し、夢だった教師の道を断念。解体業界に足を踏み入れた。地域への社会貢献の意識も高く、スポーツ事業を通じて子どもの育成にも注力している。スタッフの労働環境改善のため、拡大路線に舵を切った新居社長に注目だ。
 
 
 

バブル崩壊期に解体業界へ

 
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インタビュアー 駒田徳広(野球解説者)
駒田 本日は建物の総合解体業を手がける神奈川県藤沢市のスリーヒロさんにうかがっています。目の前のグラウンドで子どもたちが野球をしていますね。御社ではスポーツ事業も行っていると聞きました。
 
新居 はい。解体事業、金属資源の買取事業、そしてスポーツ事業の3本柱を軸に事業を展開しています。
 
駒田 とても興味深い多角化戦略です。まずは話しやすいところで、会社設立までの新居社長の歩みから教えてもらえますか。
 
新居 弊社は解体業からスタートしていまして。これにはバブル崩壊という時代背景が深く関係しています。当時私は私立の高校に通っていて、バブルがはじけた結果、同級生40人くらいが家庭の事情で退学していく酷い状況に直面しました。私自身も、大学に進学して教師の道を志していたのですが、断念せざるを得なくなってしまいましてね。就職氷河期まっただ中で高校を卒業し、アルバイトで解体工事を始めたんですよ。そして、経験を積む中で、21歳のときに独立しました。
 
駒田 あの時代は本当に大変でしたよね。アルバイトから独立まで解体業を続けられたモチベーションはどんなところにあったんですか?
 
新居 とにかくお金の回りが早いという点です。回りが早ければ、とりあえず食べるのには困らないわけですから。ただ、お金が回るようになってきて、会社に人を増やし始めると、会社経営も厳しくなって大変な時期も経験しました。