
インタビュアー 嶋大輔(タレント)
義原 2010年頃、母が入院していた病院に訪問美容のネイリストさんが来ていまして。寝たきりの母はネイルをしてもらう日を楽しみにしていました。その様子を見て、私も人に喜ばれる福祉美容の道を目指そうと思ったのです。
嶋 なるほど。そしてご自身もネイリストになられ、出張専門のサロンを立ち上げたのですね。
義原 はい。現在はご自宅、病院、介護施設等に出向き、ネイルやメイクのほか、フェイシャル、ボディートリートメントなどを行っています。地域イベント、福利厚生で企業様に美容の提供をしています。
嶋 病院や介護施設等の患者さん、利用者さんにとって一番人気のサービスは、やはりネイルですか?
義原 そうですね。個人宅では60、70代の方、施設では100歳前後の方もいて、みなさんネイルを楽しみにしてくれています。常に目に映るネイルは美容効果だけでなく、精神面でも良い効果が期待できると言われているんですよ。ただ、現段階で利用されているのは金銭的に余裕がある方ですね。
嶋 リハビリテーションとして定着し、介護保険が適用されれば、多くの方が利用できるようになるでしょうね。
義原 そう願っています。私は福祉美容を「心のリハビリ」と呼んでいて、精神面でのサポートが大きいこのリハビリを浸透させたいと考えています。そこで2022年、「福祉美容塾」を開設しました。これからは、「認知症美容」と名称を変えて、予防・改善につながる美容の提供をしていきたいと考えています。
嶋 認知症美容のサービスを提供する仕組みづくりに注力するのですね。高齢化が進む中、訪問型サービスの需要は高まっていくでしょう。

嶋 パワーを与え合うことができる理想的な関係を築かれていますね! これからも大勢のお客さんを笑顔にし、より多くの方々が「心のリハビリ」を受けられるようパワフルに活動していってほしいです。
「仕事を楽しむ」とは‥
まずは自分自身が楽しみ、笑顔を忘れないことです。笑顔は周囲の人に伝染するもの。お客様の笑顔が、私の喜びとなっています。
(義原瞳)