
インタビュアー 水野裕子(タレント)
中西 2023年現在で、私はこの世界に入って27年になります。当初は、左官(しゃかん)の「しゃ」を「車」と勘違いしていて、車の整備士のことだと思い込んでいたくらいで、左官がどういう仕事かも知らなかったんですよ(笑)。汚れるし疲れるし「見て盗め」の仕事が好きになれませんでした。でも、自分から先輩に「教えてください」と声をかけて腕を磨く努力をしたんです。そうやって、5年もすると自信がついてきて、仕事がおもしろくなっていきました。
水野 見て盗めという雰囲気の中で、自分から積極的に声をかけて教えてもらおうとする姿勢が素晴らしいと思います。具体的な事業内容を教えてください。
中西 弊社では、住宅・店舗・寺社などさまざまな建物を仕上げています。また、キッチンの天板・腰壁、洗面台など、左官の技術を使っていろいろな家具や什器を仕上げることができるので、製作にも力を入れているんですよ。例えば弊社のInstagramにも載せているこの写真は、長さ8mもあるカウンターテーブルです。ガラスや石を混ぜた特殊な材料を塗り込んだ後に、削り、磨いて光沢を出しました。
水野 とてもおしゃれなテーブルですね! 左官職人さんの活躍の場がますます広がっていることに驚きました。
中西 近年は最新の材料と伝統技術を組み合わせた工法が注目を浴びているんですよ。そこで私は、左官の素晴らしさを伝え、次代を担う職人を育成することにも力を注いでいます。
水野 育成で心がけているのはどんなことですか。

水野 「見て盗め」が主流だった業界の常識や固定観念にとらわれない中西流の育成をしているんですね! わかりやすい言葉で教えてもらえば、若手の職人さんも仕事に前向きになれますよね。中西社長の手で左官業界の未来を明るいものにしてほしいです。今後のご活躍にも期待しています!
「仕事を楽しむ」とは‥
どんな職業でも、やりがいを感じられる仕事であれば、モチベーションは維持できると思います。やる気を持ち続けてもらえるように、陰でサポートしてあげることが私の役割であり、楽しみにもなっています。
(中西道雄)
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