先祖代々、おいしい鰻で人々を笑顔に

インタビュアー 水野裕子(タレント)
土井 はい、100年以上の歴史を持つ鰻の卸売業者です。私は高校卒業後に家業に入り、祖父のもとで修業しました。そして事業を継いだものの、鰻の値段が高騰するなど時代の変化により、2014年に会社を畳んだのです。その後、何をしようかと考えていた際に、友人の「鰻を食べたい」というひと言で「うちの鰻を食べてもらいたい」と鰻への情熱が再燃し、あらためて開業しました。
水野 卸売業ではなく、飲食業に切り替えたのはなぜだったのでしょう?
土井 大勢の職人を抱える必要がないですし、鰻の味にも自信があったからです。気に入った物件を借りることもでき、2018年に、ここ伏見区に当店をオープンしました。おかげさまで連日行列ができ、テイクアウトも好評なんですよ。
水野 業態を変えても、代々受け継がれてきた技と思いを受け継ぎ、会社を見事に再建なさったのですね。素晴らしいです。
土井 ありがとうございます。「うまくないものは売るな」という祖父の教えと、一族が培ってきた鰻の味は絶対に守りたいと思っています。