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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

下地づくりに手を抜かず 完璧に仕上げる塗装工事
原興業株式会社 代表取締役社長 原庸介

 
プロフィール 広島県出身。17歳のときに、仕事のために愛知県に移住。バイクの解体や外壁の高圧洗浄などを経験しつつ、塗装会社でノウハウを学んだ。勤めていた会社の社長の方針で、3年後に独立。一人親方として腕を磨き実績を積み、2013年に法人化を果たした。現在は塗装のほか、内装、解体、足場、タイル、防水、シーリングなど、住まいに関する工事すべてを引き受けている。【ホームページ
 
 
 
「絶対に手を抜かない」「工事を押し付けない」「目先の金は追わない」。こうしたポリシーを守って建築塗装を手がけるのが、愛知県春日井市の原興業株式会社だ。原庸介代表取締役社長は、「完璧な塗装工事で何よりも肝心なのは下地づくり」だと語る。基本を大事にする原社長の考えに、元世界王者の畑山隆則氏も「ボクシングと同じだ」と大いに共感。また、気負わず楽しみながら仕事に取り組む原社長の姿勢に親しみを感じていた。
 
 
 

大規模修繕から住宅リフォームまで手がける

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 愛知県春日井市を拠点に躍進中の原興業株式会社さん。事業内容が幅広いとうかがいました。
 
 ええ、弊社は塗装から内装、解体、足場、タイル、防水、シーリングなど、住まいに関する工事ならすべてお引き受けできるんですよ。現在は、マンションの大規模修繕工事を中心に住宅リフォームなどを手がけているところです。もちろん私も現場で陣頭指揮を執り、お呼びいただければ全国どこにでもお邪魔しています。
 
畑山 施工エリアが愛知県だけではないんですね。これは驚きました。
 
 例えば県内でチェーン店の塗装をしたら、ありがたいことにその他の地域の店舗工事でもお声をかけていただけるんですよ。先日も福岡県に出張したばかりです。泊まりがけで地方の仕事をするのは楽しいものの、職人に食事や酒をおごると実質的には赤字ですね(笑)。
 
畑山 なるほど。たまに遠征する機会があると若いスタッフさんも嬉しくなるでしょうね(笑)。それでは、あらためて原社長のご経歴を教えていただけますか。
 
 私は広島県福山市出身で、17歳のときに「建物の壁を剥がす仕事がある」と誘われて愛知県に来ました。よくわからないまま、とりあえず現場に行ってみたらアスベストの除去工事だったんです。ところが半年後に急に社長が失踪してしまいまして(笑)。その後、飲食店で知り合った塗装会社の経営者に「面倒を見るぞ」と声をかけていただきまして。ただ、仕事内容はバイクの解体や外壁の高圧洗浄でしたね。
 
畑山 塗装会社なのにいろいろな仕事をやっていたんですね。
 
 実際、かなり特殊な会社でした。ようやく塗装をさせてもらえたのは入社から半年後です。その後、「職人は3年で独立させる」という社長の方針で二十歳のときに独立となったんです。
 
畑山 二十歳で独立ですか! まだ若いのに、仕事はどうやって獲得していったのでしょう。