髙篠　シングルマザーとして私や兄弟を育ててくれた母に楽をさせてあげたいという気持ちからでしょうか。学生時代はやんちゃだったので親に迷惑もかけましたし、苦労させてしまった分、親孝行がしたいんです。それに、今は私の妻や子どもたちの存在も仕事の原動力になっていますね。
 
山田　そのような背景があったのですか。これから、ご家族にたくさん夢を見させてあげたいですね。
 
髙篠　はい！　それに何より、私はこの仕事が大好きなんですよ。もちろん、体力的には辛いこともあります。それでも、悩みがあったとしても、働いている間は忘れてしまうくらいなんですよ。
 
山田　髙篠社長にとって、解体業の醍醐味とは何でしょう？
 
髙篠　依頼者様の希望に応え、まっさらな土地へ戻すことですね。個人のお住まいの場合、お子さんの身長を記録した柱や、かわいらしい壁の落書き――そんな思い出の跡を見つめながら、ご家族の思いを汲んで丁寧に作業するよう心がけています。
 
山田　新しい一歩を踏み出すためのお手伝いなんですね。過去をリセットせざるを得ない局面は人生にもあり、私自身SASUKEで得た名誉にとらわれていては前に進めません。髙篠社長は今後、どのように前進したいですか？