矢部　18歳での結婚を機に、仕事観に大きな変化が生まれた小松社長。具体的にはどのような考えを持って、エアコン設置の仕事へ転身したのですか？
 
小松　まず、お客様に喜んでもらえるサービス業として魅力を感じました。それと、前職では月50万円ほど稼げていましたが、とにかく忙し過ぎたんですよ。妻との生活にも支障が出るため、「このままではいけない」と思い、自分の働き方を見つめ直しました。その時に、仕事を変えることで退路を断ち、自分がどこまでやれるか試したかったので、個人事業主としてスタートしたんです。
 
矢部　えっ！？　新しいお仕事でいきなり独立を決断されたとは驚きました！　最初は修業・見習い期間もあったでしょうから、逆に収入も減ってしまうなど、多くのご苦労があったのではないでしょうか。
 
小松　そうですね。早く技術を身につけたかったので、日当5000円で、昼夜関係なく、とにかくガムシャラに取り組みました（笑）。もともと従事していた建設業の経験も活きて、技術の向上も早かったと思います。幸いなことに、ずば抜けて技術の高い親方に出会いましてね。人情にも厚い方だったので親身にしてくださり、職人として人間として、非常に多くのことを学ばせていただきました。今でもその親方には感謝しています。
 
矢部　これまでの仕事観が変わるような、とても運命的な出会いだったのですね。何だかドラマのようです（笑）。ゼロからのスタートというだけでもかなり大変だったと思います。独立してからはいかがでしたか？
 
小松　「このまま何となく仕事をしていては家族を守っていけない」というプレッシャーと闘いながら、修業後の最初の月は200万円ほど稼ぎました。さらに高みを目指して休みなしで猛烈に働いて、1年で2800万円ほどの収入を得られるようになりました。