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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

心遣いを大切にする
外壁・屋根の塗装工事

 

難病を患い、自分自身を見つめ直す

 
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吉井 最初に思っていた自動車の板金塗装とはまったく異なる業界でのお仕事だったにもかかわらず、なぜ10年以上も続けてこられたのか気になります。その理由をぜひお聞かせください。
 
宮路 板金塗装と建築塗装の技術には共通点が多かったので、建築塗装で身に着けた技術を応用することで、趣味でバイクの塗装にもいかせると考えたのが理由の一つです。ただ、最も大きな理由は、続けていくうちに楽しいと感じるようになり、どんどんのめり込んでいったからですね。というのも、私は元来、好奇心旺盛で、新しい技術を取得したり知識を得たりして、自分自身で研究を重ねていくのが楽しいと感じるオタク気質なんですよ(笑)。
 
吉井 なるほど! 新しい技術や知識をどんどん蓄えることを楽しみになさっているんですね。独立なさったのはいつ頃だったんですか?
 
宮路 2020年です。ちょうど新型コロナウイルス感染症が全国的に猛威を振るい、世の中が深刻な状況に陥っている頃でした。当時はまったく仕事がないのが当たり前の状態だったものの、その分、状況がこれ以上悪くなることはないだろうとも考えていたんです。ですから、その時だけ耐え抜けば、あとは業績も上がっていくと期待していました。
 
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吉井 まさにコロナ禍の真っただ中での独立だったと。でも、どうしてそんな中で事業をスタートしようと思われたんでしょうか。
 
宮路 実は、独立する少し前に難病指定の潰瘍性大腸炎を発症し、長期入院せざるを得なくなったんです。入院生活で体重が15kgも減少してしまい、一時期は体を動かすのも困難な状態でした。そんな時に、仕事ができない現在の自分自身の状況を見つめ直し、今後も仕事をするに当たって何を大切にするべきなのか考えを巡らせていたんですよ。その結果たどり着いた答えが、人と環境でした。つまり、誰と働くか、どこで働くかが、仕事をするうえで大切だと思い至ったんです。そして、経営者の諸先輩方のお話も参考にしながら、自分自身だけでなく、共に働く仲間たちにとっても楽しく働ける場所を自らつくりたいと考え、独立しました。
 
吉井 大変な時期を経て、ご自身の理想的な職場環境をつくりたいとの思いが現在に至っているわけですね。