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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

大人と子どもが共に成長
現代版“寺子屋”保育園

 

働きやすい環境で保育士の子育ても支援

 
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狩野 私も5人の子どものパパなんですよ。昔は中川社長のように子どもの面倒を見てくれる人が近所にいたもの。ただ最近はみんなで子育てをすることが難しくなっているのは残念です。でも、だからといって保育園は簡単に立ち上げられる施設ではありませんよね。
 
中川 実は、夫が建設会社を経営していまして。保育園の建物を施工する機会も多く、あるオーナーさんから「保育事業に進出したら」と声をかけていただいたんですよ。そこで白羽の矢が立ったのが私でした。もともと私は、保険会社に勤務し総務の仕事を任されていました。経理、企画、社員教育、営業所の運営、新会社の設立などいろいろな業務を経験してきたんです。
 
狩野 なるほど、旦那さんも中川社長のその経験を見込んで話を持ち掛けられたんですね!
 
中川 そうなんです。子育ての仕事なら私にぴったりで場所も本社のフロアに余裕がある。夫も、私なら必ずやるだろうと協力してくれて、どんどん話が進んでいきました。でも、企業主導型保育園を始めるなら建設会社の一部門ではなく、私自身が責任を負う立場で取り組もうと覚悟を決めて弊社を創業しまして。2019年に当園を開業しました。
 
狩野 それでは、あらためてミント保育園さんのポリシーを教えてください。
 
中川 私たちは食育や環境教育を通じて、子どもの健康なココロとカラダを育みます。一人ひとりの個性に合わせて、しっかり子どもを見ながら人間としての土台を形成することに力を入れています。また、質の高い保育をするには保護者さんや保育士に気持ちの余裕が欠かせません。そこで弊社はコミュニティサロン「みんとこみゅ」を運営し、バザーや映画鑑賞会などみんなで楽しめるイベントを開催し、地域との交流で子どもを育てる環境をつくっています。
 
狩野 それは楽しそうですね。親としても、地域の力を集めた子育ては心強いでしょうし、安心できますよ。
 
中川 狩野さんのおっしゃる通り、保育園が子どもの面倒を見るのは当たり前。それを超えてご家庭を支援し、保護者さんや保育士をサポートすることが私の目標なんです。
 
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狩野 保育士さんをサポートするというのは、職場環境や報酬面も含めてなのでしょうか。
 
中川 はい、保育士がいなければ保育園がお子さんを預かることはできません。それなのに、保育士の労働環境は悪くお給料が安くて社会的地位も低いのが現実です。また、保育士として働きながら子育てをするママさんの場合は、どうしても子どもの病気などで急に休まなければならないときがありますよね。
 
狩野 育児と仕事に奮闘する保育士さんならではの苦労ですよね。
 
中川 そこで当園はスタッフの給料を年俸制にして、欠勤控除なども導入せず、急な用事で休んだり勤務時間中に一時的に園から抜けたりしても、安定した収入を得ながら仕事と子育てを両立できる環境をつくり上げているんですよ。