
インタビュアー 石黒彩 (タレント)
加藤 ええ。私は30年にわたってテレビや舞台の大道具の会社に勤務してきました。なかなか休めず寝る暇もない業界でしたが、仕事が大好きだった私は気にもしていなかったんです。ただ、管理職になり若手に「有給を取ってもいいですか?」と質問されて我に返りました。私自身が答えられないほど労務について無知だったんです。
石黒 その一言で、労働環境について学ぶようになったわけですか。
加藤 はい。有給の取得は社員に認められた権利ですからね。そんな当たり前のことも実現できない環境を改善し、誰もが元気に働ける会社にしようと考えました。それで、社労士の資格を目指して勉強を始め、2019年に資格を取得してからは、勤務先の労働環境や制度を整える活動をしたんです。その中で、困っている人をサポートすることに喜びを感じ、地域社会や企業を支援したいと思ったので、2022年4月に独立し、当事務所を開業しました。
石黒 意を決して未知の世界に飛び込んだわけですね。川口市は社労士事務所がたくさんある激戦区だと聞いています。
加藤 そうなんです。でも先輩方に親切な人が多く、いろいろと教えていただいてとても勉強になりました。また、開業当初は400社くらいの中小企業に足を運んで経営者や社員さんと会話を重ね、どのようなご要望があるか把握することに努めました。社労士事務所は個人向け・法人向けのどちらかに業務を絞っているところが多い中、当事務所はすべての方のお役に立つため、両方を対象にしています。
石黒 個人でも法人でも、気軽に相談できるのはありがたいですね。お話が上手な加藤代表なら、経営者も社員さんも知らなかった制度を上手に伝え、働きやすい環境を実現してくれそうです。どのようなご相談が多いのでしょう。
