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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

美容室の多店舗展開で 美容師の地位向上を図る
株式会社Ashanti 代表取締役 北村嘉崇

 
プロフィール 東京大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に勤務。その後、外資系ファンド投資先や、(株)AB&Companyの取締役最高戦略責任者として戦略策定やブランディングを遂行。以降ファンド投資先美容室チェーンや中小規模サロンのコンサルティングや幹部への人材育成を行い、2021年10月にAshantiの取締役に就任、2022年4月同社代表取締役に就任。著書『6つの思考スキルが最高評価をつくる 脳内編集力 正解がない世界で自分らしく生きる思考法』を執筆。【ホームページ
 
 
 
下積みの末に独立する美容師がいる一方、美容師としての専門技術を持たずとも経営ノウハウを発揮する人もいる。その筆頭が、全国に美容院を展開する株式会社Ashanti(アシャンティ)の北村嘉崇代表取締役だ。強みは、長年のコンサルティングキャリアで培ったさまざまな業務の知見と、コミュニケーション能力。いわば経営のプロであるものの、単なる利益追求ではなく、美容業に関わる一人ひとりが輝ける業界づくりを目指している。
 
 
 

美容師経験を持たない異例の美容事業経営者

 
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インタビュアー 水野裕子(タレント)
水野 美容室の経営やコンサルティングを行っている株式会社Ashantiの北村社長。まず、これまでの歩みから教えていただけますか。
 
北村 もともと経営に興味があり、大学卒業後、コンサルティング会社に入社しました。新卒時から大手企業を担当し、四半期ごとに別の会社を受け持つめまぐるしい日々だったものの、物流から販売まで幅広い業務への理解が深まりましたね。その後、美容室運営会社の取締役となり、美容業界との関わりが始まったのです。
 
水野 ご自身は、美容業界でスタッフとして働いたご経験はあったのでしょうか?
 
北村 実際のサロン業務の経験はありませんでした。ただ、美容師さんが髪型などで個性を表現する様子を見て「素敵な仕事だな」と感じ、美容室の経営を志すようになったんです。
 
水野 美容師さんのお仕事を直に見て魅力を感じられたのですね。美容室のオーナーといえば下積みを経て独立する印象だったので、北村社長のようなケースは珍しいと思います。
 
北村 そこが私の持ち味でもあります。業界にどっぷり浸かっていなかった人間ならではの、純粋なプロ経営者目線で勝負しているわけです。