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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

弦楽器の音質調整専門店
弾き手ファーストを追求

 

奏者の期待値を超える音で喜んでもらいたい

 
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濱中 ただ楽器を預かって調整して後日返すということではなく、奏者の方と綿密に音を確かめながら仕上げていくイメージでしょうか。それだけの労力を注ぐと、時間もたっぷりかかりそうですね。
 
宝木 1日3組までが限界です。奏者さんにお待ちいただく間に調整し、ある程度できたら一度弾いてもらってご意見をお聞きし、また微調整するのを繰り返すというのが私のスタイルです。楽器を預かって後日渡すやり方ではどうしても一方通行になってしまうので、手間暇はかかってもこうしたプロセスが必要です。「こういう音を求めていました!」と奏者さんが納得するまで工房からは返しません(笑)。
 
濱中 宝木さんのこだわりが伝わってきますよ。実際に利用されている方たちの反応はどうですか?
 
宝木 ここに楽器を持ってきて良くしてもらいたいという期待値を超え、「想像以上でした!」と言われるのが私の一番の楽しみです。一部では皆さんから魔法使いと呼ばれているんですよ。
 
濱中 それほど宝木さんの技術が信頼されているわけだ。ところで、工房としての仕事とは別に、この場所でチェロの教室も開かれているそうですね。
 
宝木 長くお世話になっている先生に毎月2回ここをお貸しして、午後の間レッスン室として使ってもらっています。
 
濱中 そういったつながりも大切にされていて、宝木さんのあたたかいお人柄が伝わってきますよ。では最後に、今後の抱負をお聞かせください。
 
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宝木 調整専門の職人はクラシックの本場でもあるヨーロッパを見渡してもあまりいないと思います。海外で活躍する演奏家の楽器ももっと手がけてみたいです。日本にこういう職人がいることをもっと知ってもらいたい気持ちですね。父の死によって偶然にも私の前に開けたこの道を、先代の意志とともにこれからも歩んでいくつもりです。
 
濱中 両親に導かれ、一度は離れたけれど自ら戻ってきて選んだ音楽の道を進まれている宝木さん。思わぬ形で崖っぷちに立たされた経験も乗り越え、今は2代目の職人として独自の歩みを続けていらっしゃる宝木さんが、とても頼もしく見えます。これからも奏者の方一人ひとりが思う“いい音”を生み出す魔法使いとして、活躍を続けてください。私も応援しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
お客様一人ひとりに全力で向き合うことです。そして結果を出すことよりも大切なことは、感謝の気持ちを忘れないことです。その気持ちは必ずまた自分に返ってきます。
(宝木寛)
 
 :: 会社概要 :: 
  ■ 社名 株式会社絵譜工房
■ 本社 〒530-0027 大阪府大阪市北区堂山町15-4 アクトⅢ615
■ 事業内容 弦楽器の調整/弦楽器の販売
■ 設立 昭和58年
■ ホームページ http://www.f-koubou.jp/