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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

業界初のサービスに挑戦 サブスク型顧問弁理士!
弁理士法人公文社特許商標事務所 代表 庄司薫

 
プロフィール 東京都出身。開成高校を経て東京理科大学に進学。卒業後は介護業界に就職する。その後、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構で勤務した。原子力の解析や研究開発に携わる中で特許に興味を持ち、弁理士になることを決意。資格を取得して大手特許事務所に就職する。経験を積んだ後、2018年に独立し、2022年に事務所を設立。特許出願の分野で中小企業を支えるべく事業に邁進している。【ホームページ
 
 
 
茨城県水戸市の弁理士法人公文社特許商標事務所。庄司薫代表は原子力の研究者から転じたユニークな弁理士だ。物理学や数学の知識を生かし、ほかの弁理士には対応が難しい特許の出願で多くの中小企業を支えている。さらに、月額4980円で弁理士に何度でも相談できる業界初のサブスク型の顧問弁理士サービスをスタートし、事業を拡大中。前例のない試みを通じて「日本の産業をサポートしたい」と意気込む庄司代表にお話をうかがった。
 
 
 

原子力の研究者から弁理士に転身

 
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インタビュアー 水野裕子(タレント)
水野 茨城県水戸市の、弁理士法人公文社特許商標事務所さんにお邪魔しています。文字どおり弁理士としてご活躍中の庄司代表。まずは独立までの歩みを教えていただけますか。
 
庄司 私は、東京理科大学で応用数学を専攻し、卒業後は介護業界の会社に就職しました。ところが、業務があまりにもハードで、本当は仕事を続けたかったのに体が持ちませんでした。1年ほどで退職した後は、学生時代に学んだ数学の知識を生かして国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、通称JAEAに転職しました。そちらで原子力の解析や研究開発に携わったんです。
 
水野 科学の最先端の分野とも言える原子力に携わるお仕事をしていた方が、どのような経緯で弁理士のお仕事についたのか、気になるところです。
 
庄司 実は、JAEAでさまざまな実験装置を扱ううちに、特許に興味を持つようになったんですよ。企業が特許を出願する分野で多いのは物理学、電気・電子や数学にかかわる内容なので、その部分でサポートができる弁理士になりたいと思うようになり、転職を決めたんです。
 
水野 なるほど。弁理士さんは企業の代理として特許を出願するお仕事だから、文系の方が多いという単純な思い込みがありました。でも、考えてみれば高度な技術を駆使した発明を理解して書類を作成するには、物理学や数学の専門的な知識が必要になるケースもあるんでしょうね。
 
庄司 まさに水野さんのおっしゃるとおりなんですよ。それで、弁理士の資格を取った私は大手特許事務所に就職しました。ただ、事務所が大きいだけにクライアント様も大企業が多く、しかも、仕事が流れ作業だったために、お客様と深くかかわれる機会が少なかったんです。もっと日本の産業を支える中小企業を知的財産の面からサポートしたい。そう考えた私は2018年に独立を果たしました。そして、2022年に当事務所を設立し、新たなスタートを切ったところです。