
インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
藤戸 私は注文住宅業界に20年ほど勤めていました。ところがある時、体調を崩しましてね。「家でもできる仕事をしたら」という妻の助言もあって辞職し、起業しました。屋号「En Beau lo」は、子を意味する「enfant」、美しい「beauty」、永久に「long」を組み合わせた造語です。「子どもたちに美しいものを永久に残したい」との思いを込めました。また、別の意味もあり、永久の「久」「美」「子」をつなげると妻の名前「久美子」となります。私を支えてくれている彼女へ、感謝の念は絶えません。
狩野 素敵なネーミングです。住宅業界とは畑違いの電源になぜ着目されたのでしょう?
藤戸 高校3年の時に阪神淡路大震災で知人を2人亡くし、家族や住まいを災害から守るための防災意識が社会人になってからより高くなりました。その延長で、非常時に役立つ電源を仕事にしようと考えたわけです。まず震災時に困るのが停電ですよね、最近は電気が使えないと何もできませんからね。
狩野 そうですね。私も自宅を建てたばかりの頃に台風で停電し、非常用電源に救われました。そういう備えがないと、まず冷蔵庫が使えなくなって食料の備蓄に困るんですよ。
藤戸 おっしゃるように、電気の有無は死活問題です。例えばこのポータブル電源は、コンパクトで持ち運びやすくご家庭におすすめでして。アウトドアにも使えるので、災害時にも使用しやすいです。

藤戸 そのほかプロパンガスで電気をつくるLPガス発電機にも注力しています。欧米では多くの家庭に設置されるくらいメジャーなんです。この発電機は畳1枚ほどの大きさで使用しやすいですよ。トレーラーや車両に搭載することで、被災地の復興支援にも向いています。
狩野 素晴らしい! これなら家の倉庫やガレージにも置けますし、自治体も手軽に導入できそうだ。
藤戸 残念ながら発電機を導入している自治体はまだ少ないですし、導入していても排気ガスを出す製品がほとんどです。その点、このLPガス発電機は排気ガスをほとんど出さないんです。