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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

秘伝出汁と日本酒が自慢
愛される老舗蕎麦居酒屋

 

長い歴史を封じ込めた風味豊かな出汁

 
八木 くつろぎ庵さんならではの、こだわりを教えてほしいです。
 
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髙橋(潤) まず、当店の出汁には本当に自信がありますね。3種類の削り節をベースにした自家製出汁で、濃厚な風味が特徴です。蕎麦だけでなく、魚の煮付けや肉じゃがなどさまざまな料理に使います。
 
八木 出汁がおいしい店はいいですよね。出汁が常連客の舌を掴んで離さない、といったうどん屋さんも見かけます。出汁の味は時代に合わせて変えるのですか?
 
髙橋(潤) いいえ、創業以来、同じ配合です。また、創業以来37年ほど継ぎ足している出汁に合わせる醤油とみりんと砂糖でつくる「本かえし」とのバランスも大事で、こちらはお客様好みの味に調合します。
 
八木 継ぎ足しの秘伝出汁か。決してすぐにつくることのできない、唯一無二の貴重な食材ですね。日本酒の種類の多さにも圧倒されます。
 
髙橋(徹) 会社での集まりや接待でご利用いただく機会も多いので、自然と酒類が増えました。お酒があるとリラックスして本音で話しやすくなりますよね。そのせいか、当店の常連さんは出世される方が多いんですよ。当時は30代だったお客様が、時を経て大企業の社長や役員・重要なポストになった方なども大勢いらっしゃいました。
 
八木 それはすごい! 広い座敷部屋もあって、大人数でも使いやすいのもいいですね。
 
髙橋(潤) 同じビルの中にある本店ではざっくばらんに飲み会などをしていただけます。また、別館では会食や接待などでご利用いただだくことが多く、お客様にはうまく使い分けていただいています。当店でも、それぞれ異なる用途でご利用いただく2通りのスペースを設けることで、運営の仕方や接客面等、いろいろと学ばせていただいていますよ。
 
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八木 そうやって、さまざまな用途で利用できる場があるのはお客さんも嬉しいでしょうね。私はコミュニケーションを重視していて、現役時代は先輩や後輩とよくお酒を飲みに行きました。たまに行く地方にも行きつけの店があって、おいしいものを食べながら本音で話す時間が楽しかったです。そういう時にこそ、やはり最後に大事なのは“人”なんだと実感したものでした。
 
髙橋(徹) 人は本当に大事ですよね。常連様やお客様はもちろん、長く勤めてくれている社員をはじめとするパート従業員さん達にも常に感謝の気持ちでいっぱいです。というのも、これまで当店で働いてくれたパートさんたちは、20年から30年ほど勤めていた方もたくさんいるんですよ。そのため、お客様の中には転勤する会社員の方も多いことから、数年後に戻ってきた時に長年勤めている従業員がいると、喜んでいただけます。そういった関係で、お客様と従業員とお店の三位一体になることで皆が満足すると信じております。
 
八木 そのようにすべての人を大事しているお店だからこそ居心地が良く、「商談にもぜひ使いたい」となるんだろうなぁ。
 
髙橋(徹) ありがとうございます。常連様からも「この店に接待で人を連れてくると歓迎してくれるから嬉しい」と、よくおっしゃっていただきましてね。ご来店くださった皆様に満足していただけることが、私たちの何よりの喜びです。私たちもお客様に「ありがとうございました!」と感謝の気持ちをお伝えしますが、逆にお客様からも「ありがとうございました!」と言われることも多く、また頑張ろうという気持ちになります。
 
 
 
 

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