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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

機械化しつつ人も尊ぶ 信頼第一の精密板金加工
有限会社マサミ製作所 代表取締役 堀内正明

 
プロフィール 神奈川県出身。製造業を営む家に生まれる。仕事経験を積むために、実家ではなく同業他社に勤務。加えて飲食店などで接客業に就き、多彩なスキルを身に付ける。その後、父親の後を継いで(有)マサミ製作所の代表取締役に就任した。昔ながらの手作業を大切にしつつも、工場のオートメーション化にも取り組み、作業の効率化を図っている。【ホームページ
 
 
 
短納期・高品質をモットーに、精密板金加工・金属加工全般を手がける有限会社マサミ製作所。代表取締役を務める堀内正明氏は、この業界の経験を積みつつ、飲食店で接客業にも就くというユニークな経歴を持つ。「ウエイターとして学んだコミュニケーション能力が今も役に立っている」と語る堀内社長が目指すのは、従業員全員が幸せになれる会社をつくることだ。その取り組みについて、たっぷりとうかがった。
 
 
 

二代目として工場作業のスタイルを改革

 
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インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 レーザー加工やステンレス溶接などの精密板金加工を行っておられる、有限会社マサミ製作所さん。まず、堀内社長のこれまでの歩みから教えてください。
 
堀内 弊社は1985年に私の父が創業しました。私は最初から弊社に勤めていたのではなく、同業他社に就職し、経験を積んでいました。また、同時に飲食店などの接客業もしていたんですよ。ウエイターとして働く中で身に付いたコミュニケーション力は、今でも役に立っています。
 
矢部 工場の仕事といえば、技術面に特化し、黙々と仕事に取り組む職人さんを思い浮かべがちです。でも、堀内社長はとても明るい雰囲気をお持ちだなと思っていたんですよ。これまでのご経験もあってのことだったのですね。マサミ製作所さんの代表に就かれたのには、どういった経緯があったのでしょう。
 
堀内 他社で経験を積んだ後に、マサミ製作所に入社しまして。弊社でのノウハウを学んでいたあるとき、父が急逝してしまったんです。そうして2012年に、父の後を継いで代表に就任しました。ただ、その時期に不景気などの影響で取り扱う製品が大きく変わり、会社を継続するかとても悩んだんですよ。結局事業を続けて今に至るものの、当時の判断が正しかったのかどうか、答えはまだ出ていません。
 
矢部 その慎重さは経営者に必要な姿勢だと思います。二代目として、どんなことに取り組まれていますか?
 
堀内 昔ながらの手作業を行う反面、機械による自動化にも取り組んでいます。弊社らしい特色を出して、他社と差別化するよう意識していますね。その甲斐があって、新たにトラック部品の注文などもいただくようになりました。