1830年創業という長い歴史を誇る造園業者・古睦園を率いるのは、6代目の西口雅也代表だ。妥協を嫌い、顧客の心からの笑顔に接するために、全身全霊で仕事に取り組んでいる。先代のもとで修業を積み、脈々と引き継がれてきた古睦園メソッドを継承し、老舗の看板を揺るぎないものにしている西口代表。その語り口には、事業への並々ならぬ思いが込められていた。
老舗造園業者の古睦園6代目に就任

インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
西口 はい。天保元年の1830年に先祖が造園業を立ち上げたそうで、私で6代目になります。
亀山 想像以上でした! すると、江戸時代からこの道一筋でやってきたということですね。それだけ歴史のある造園業者は少ないと思います。事業内容にがぜん興味がわいてきました! その前に、まずは西口代表のこれまでの歩みから教えてください。
西口 私は池田市の園芸高校を経て千葉大学園芸学部に進学しました。卒業してから古睦園に入り、祖父である4代目と5代目の父のもとで修業を積んだんです。
亀山 大学でも園芸を学んだんですね。その知識や技術は入社時にも役立ったのでは?
西口 大学で多様な知識・技術を得たのは確かですが、当園の剪定方法は、自分が大学で学んだものとはまったく違うので正直驚きました(笑)。実は剪定方法は関東・関西でも違いがあり、さらに細かく分類すると、大阪と京都でも違うんです。祖父と父は、口頭で教えてくれるタイプではなかったので、彼らの仕事を見ながら当園の技術を習得していきました。