
インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
安藤 もともと私の母が鍼灸師で、1981年に長岡京市内の別の場所に鍼灸院を開業したんです。ただ、私自身は鍼灸には興味がなく、当初は普通の会社員として働いていました。当時の夢は、ガンガン出世してお金を儲けることでしたね(笑)。ところが、働く中で自分は組織の中ではあまり力を発揮できないタイプということに気が付いたんです。ほとんど家に帰らず仕事を頑張ったものの、昇進することは難しく、会社勤めは6年であきらめました。
畑山 そうして鍼灸の道に転身したのでしょうか。
安藤 はい、鍼灸院と接骨院の区別もつかないような素人だったものの、思い切って飛び込みました。ただ、自宅では母との会話で鍼灸の言葉が飛び交っていたので、知らず知らずのうちに知識を蓄えていたのかもしれません。やがて、母の鍼灸院を継ぎ、現在地に移転して名称も変更しまして。鍼灸の奥深さやおもしろさにどんどん魅了され、利用者様に「ありがとう」とおっしゃっていただけるこの仕事にのめり込んでいったんです。
畑山 安藤代表の施術は、一般的な鍼灸院とは大きく異なるようですね。
安藤 当院では2011年から専任心理カウンセラーとして藤田裕絵さんを招き、メンタルヘルスケアに特化した鍼灸整院というユニークな活動を展開していまして。私と藤田さんという二人の専門家が、利用者様を体と心の両面から本来の健康に導く施術をご提供しています。藤田さんには、私の知識や考えを整理する役目も担ってもらっているんですよ。
畑山 鍼灸院は体の不調を改善する場所というのが一般的なイメージだと思います。でも、安藤代表と藤田さんは心の元気も重視していらっしゃるわけですか。

畑山 ええ、それはいったいどういうことなのでしょう!?