慌ただしい日常生活の中、街路を彩る樹木や公園の草木、自宅の玄関まわりや庭の草花に癒されるという人は多いだろう。有限会社六芳苑の代表取締役、小野政治氏もまさにその一人。疲弊していたときに目にした緑に心和まされ、自身も感動を与える景観をつくりたいと、造園職人を志したという。職人としてのこだわりを持ちながら、依頼主の夢を叶える庭をつくり上げることをポリシーに掲げる小野社長に、仕事への思いを聞いた。
長年のキャリアを誇る造園のプロ

インタビュアー 宮地真緒(女優)
小野 それは嬉しいお言葉です。弊社は宮地さんがお好きだとおっしゃった庭の設計から施工をはじめ、集合住宅の植栽、樹木の剪定や除草、外構工事、さらに街の緑地のメンテナンスまで、幅広く業務を請け負っています。業界歴は約30年になりましたね。
宮地 長いキャリアと多様な技術をお持ちの小野社長が率いる御社になら、お客さんも安心して依頼できますね。そんな小野社長は、前職では異業界に勤めていたと聞いていますよ。
小野 そうなんです。以前は日用品の卸売企業に30年ほど勤めていました。ただ、50歳を目前にどんどん新しいシステムが導入されたこともあり、仕事が追い付かなくなってきてしまったんですよ。業務に追われ疲弊しきっていたある日、ふと窓から外を見るときれいな街路樹が目に入ってきましてね。それが私の転機になりました。