
インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
植田 車は昔から好きだったんですけど、趣味を仕事にはしたくなくて、大学は土木工学科に入ったんです。当然、周囲の人の多くはゼネコンに就職しましたね。それで、私はというと結局車のカスタムショップに入社し、そこで師匠に鍛えられてから独立しました(笑)。もともと貿易会社として立ち上げたので、現在も車やパーツの輸出入を手がけています。海外では日本製の需要が高いんですよ。また、アメリカ人が製作した日本車用のパーツの輸入もしています。日本人の発想にはない面白いものが多く、そうしたパーツも仕入れています。そして今は主要の軽トラックのエアロパーツ事業も含め日本製部品の引き合いが多く、そちらの業務も携わっております。
狩野 カーイベントも主催しているそうですね。大きな展示会場を借り切って、1万人ほどを集客するそうで、かなり大規模でびっくりしましたよ。
植田 アメリカに住む友達が運営するツアーイベントの一環として、開催を持ちかけられたことがきっかけでした。この本は、そのイベントの本なんですよ。
狩野 参加者が愛車を持ち込んでいるんですね。どの車にもオリジナリティがあります。きっとエンジンなど見えないところにまでこだわっているんでしょうね。
植田 100万円くらいの車に1000万円のカスタム費をかける人も普通にいますよ(笑)。ただ、こうしたイベントの情報は店舗からはほとんど出していないんです。ちなみに、このお店の場所もわかりづらいところにあると思いませんでしたか?
狩野 確かに、入口が見当たらないので、わかりづらかったです(笑)。
植田 私からは店舗やイベントの情報をあまり出していなくて。私の仲間たちが発信してくれて、その情報をキャッチした方々が、宝探し感覚で当店やイベントを見つけて、訪ねてきてくれるんですよ。

植田 意気投合した人同士がまず小さいコミュニティをつくって、そのコミュニティを皆さんで大きくしていってもらえると嬉しいですね。これができるのは趣味の車を仕事にした特権かもしれません。人と話すことによってつながりや絆を深め、それが自分の向上心になるような仕事をこれからも続けていきたいです!
「仕事を楽しむ」とは‥
私は車が好きでこの仕事に就きました。ですから、仕事に対して「好き」と思えるものを見つけることが大事だと思っています。そうしてイキイキと働く姿を見て、周りの方も幸せになっていただけたら嬉しいです。
(植田浩至)