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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

地域密着の大人気工務店
地元に恩返しで社会貢献

 

手作業で覚えた技術だからこそ工具を使える

 
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八重樫 保坂代表は昔ながらの叩き上げの大工職人である一方、時代の流れにもしっかりと付いていき、日進月歩の設備や工具を使いこなしてしているのが素晴らしいですね。ボクシングで高い技術を得るには、土台となる基本が重要になります。きっと大工も同じですよね。
 
保坂 その通りです。私の修業時代、最初の3年は手作業に徹し、基本を覚えてから工具を使い始めました。ボクシング同様に、大工も土台がしっかりできていないと意味がなく、最新の工具があっても宝の持ち腐れになるだけです。
 
八重樫 最初から工具は使わせてもらえないんですね。やはり職人の世界は厳しいんだな。
 
保坂 私の場合はそうでしたね。大変だったものの、あの頃に基本をきちんと学んだからこそ、現在、工具を使って素早くきれいに仕上げることができているんだと思います。今の時代、新しい技術や機械がたくさんありますが、便利だからといって未熟なまま飛び付くと怪我や事故にもつながりかねないので、時間をかけてまずは大工の基礎をしっかり身に付けておくべきですね。
 
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八重樫 やはりボクシングと共通点が多いですね! 現在、保坂代表はお仕事をするうえで、どんなことを大事にされていますか?
 
保坂 準備力と段取りが8割、仕事は2割と心がけています。その8割の中であらゆるシミュレーションが必要で、例えば、板をはがす際は内部が腐食していることも想定しながら取り組むと、一般的な職人さんが1日費やす工事を半日で仕上げられることも。こういった準備と段取りができる職人は重宝されるんですよ。
 
八重樫 ボクシングも試合に向けての準備がすべてで、勝利する試合は勝つべくして勝ち、敗北する試合は負けるべくして負けます。「準備力」という言葉も使われているくらいで、用意周到な選手は圧倒的に強いですね。ただし、ボクシングは一発のKOパンチで終わることもあるので、いかにその確率を下げていけるかというのも準備に含まれます。
 
保坂 強い選手の方は準備を怠たらないからこそ、強いんですね。ほかに私が仕事で大事にしているのは、「目配り・気配り・少しの心配り」です。仕事でも遊びでも、周囲を気にかけられる人は信頼されますからね。