名高　ミナトさんは若い力で尽力しながら、仕事にプライドを持って価値を生み出しているのですね。自分たちのサービスの質を高めることを大切にしておられると。私も俳優業の仕事を受ける際、何でも受けるのではありません。どんなにギャラは良くても、自分の価値を下げると思った仕事はやらないようにしています。価値や信頼は落とすのは簡単な一方、上げるのは大変な苦労があるので、あえてそのように対応しているんです。
 
大庭　名高さんと同じ価値観を持てて光栄です。私は「買い手良し、売り手良し、世間良し」の「三方良し」という考えを持って経営に当たっています。人の嫌がる仕事を担っているのに、スタッフにそれに見合った給与を払えなくなるのは本末転倒だと思うんですよね。お客様の価値を守ることが私たちの価値を上げるのに直結していて、さらには社会的にも価値ある仕事につながると思うんです。
 
名高　日本はバブル経済がはじけてデフレになって以降、「安さ＝正義」の風潮がありますよね。大庭社長のような考え方は貴重かもしれませんよ。
 
大庭　安さで勝負する世の中を変えていきたいです。仕事の質、中身をきちんと評価してもらえる社会にしていきたいですね。
 
名高　お仕事に誇りと自信があるからこそ、そういった言葉が出てくるのだと思いました。会社としてしっかりと利益を出しながら、スタッフには給与で還元し、安心・安全な仕事内容で社会貢献にもつなげて循環させていくのですから、日本全体としても大きな利益です。