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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

軽貨物のドライバーから 将来の経営者を育成!
有限会社サンワールド 代表取締役 小倉省吾

 
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インタビュアー 石黒彩 (タレント)
石黒 神奈川県相模原市で軽貨物運送業を手がける有限会社サンワールドさんにお邪魔しています。さっそく小倉社長と会社の歩みを教えていただけますか。
 
小倉 もともと弊社は私の父が創業した会社なんです。大型トラックのドライバーだった父は、私が物心ついた頃には弊社を経営していました。まだ生後3ヶ月だった私を助手席に乗せ、東京の築地市場へ向かっている写真も残っています(笑)。
 
石黒 お父様の背中を見て育ち、運送業に慣れ親しんできたなら、事業を継いだのも自然ですね。
 
小倉 それが、私はこの仕事にそれほど興味がなく、会社を継ぐ予定もなかったんですよ。ですから、住宅リフォームの営業をしていたんです。ところが2021年に父が急逝してしまいましてね。そこで、弊社の2代目も務めることになったんです。現在、トラック運送の業務は他社に任せて、軽貨物運送を中心に事業を展開しているところです。
 
石黒 御社が長年にわたって続けてきたトラック運送業を他社に任せることに、未練はなかったのでしょうか。
 
小倉 業態を変えてでも、父が遺した会社を守りたいという思いのほうが強かったですね。自社でトラックを維持するには多額の費用がかかる一方、軽貨物用の車両ならコストを抑えられるし、経営も小回りが利くようになります。弊社では、業務委託のドライバーさんや他社に仕事を振るスタイルでルート便、スポット便を含め、さまざまな配達を手がけているんですよ。
 
石黒 お父様が立ち上げた会社を守りたいという思いの強さが、現在の事業につながっているんですね! 住宅リフォームの営業職で培ったノウハウも役立っているんじゃないですか?
 
小倉 ええ。営業担当にとって何よりも大切なのは、人と上手に会話をするスキル。鍛えてきたそのスキルは、軽貨物運送の仕事でも大いに役立っています。
 
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石黒 畑違いの仕事から御社の経営者になった小倉社長は、軽貨物運送の仕事をどのように考えていらっしゃるのか、気になります。
 
小倉 率直に言って、軽貨物運送のドライバーは車と免許と一般的常識があれば、誰にでもできる仕事だと思います。ただ、大量の荷物を配達するため、継続していくことが大変なんです。でも、もちろんそのぶん魅力もありますよ。弊社の場合は社員ではなくドライバーさんは業務委託として契約しているので、言ってみれば一人ひとりが個人事業主であり経営者のようなものです。ですから、ドライバーさんには独立して会社を興すための経験を積んでもらうことが、弊社のコンセプトの一つなんです。