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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

経験と若い力を相乗して 成長を続ける運輸会社
栄組運輸株式会社 代表取締役社長 原田龍一

 
プロフィール 京都府出身。幼少期からミュージシャンになる夢を持ち続け、アマチュアバンドから京都ケントスの専属ボーカルの経験。30歳より現在の業界へ飛び込み、栄組運輸(株)へ入社した。2017年には、同社の4代目社長に就任。2019年に大病を患い、一時は生死の境をさまようも克服し、長年支えてくれた社員たちと同社に入社した息子たちと力を合わせて、今年2022年に87周年を迎えた老舗企業を力強く牽引している。【ホームページ
 
 
 
「人を育て、その人に価値を持たせるのが我々の仕事」と語るのは、創業87年を迎えた栄組運輸株式会社の原田龍一代表取締役社長だ。「愛 優しさ 喜び」を企業理念に掲げ、社会に貢献できる人材の育成と、技術の伝授に注力。さらに、若手や女性、外国人を積極的に採用し、スタッフのモチベーションを上げる新たな試みも次々とスタートさせている。若い力とタッグを組んで100年企業を目指す原田社長に、その意気込みをうかがった。
 
 
 

自身の辛い経験が組織の結束を強める契機に

 
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インタビュアー 八木裕(野球解説者)
八木 京都市にある栄組運輸株式会社さん。原田社長とご子息の愛斗さんと優生さん、そして松本翔太業務課長にお話をうかがいます。まず、会社の前に立派な銅像があって驚きました! あれはどなたですか?
 
原田(龍) 弊社の創業者です。創業した1935年当時は、荷揚げ作業を請け負っていました。事業を広げ法人化したのは1962年です。2017年に私が4代目を継承し、現在に至ります。
 
八木 今年87年目の老舗というわけですね。歴史ある会社ですし、後継者についても考えなければならないでしょう。
 
原田(龍) 息子たちが入社してきたので、そこは心配していません。ここにいる長男の愛斗と次男の優生、今日は仕事で不在の三男も力を貸してくれています。
 
八木 ご子息3人が一緒とは心強い! お二人は原田社長の背中に憧れて入社したのですか?
 
原田(優) ええ。父の背中を追いかけて、私が一番先に入社しました。
 
原田(愛) 私は違います(笑)。ずっと父をライバル視していて、親子で働くのを避けてきました。でも、病気で生死の境をさまよう父の姿を目の当たりにして、父を助けたいと思うようになったんです。
 
原田(龍) 実は手に腫瘍が見つかりましてね。珍しい症例で左手の切断も宣告されました。しかし、幸いなことに最悪の事態は免れ現在は克服しています。辛い経験だったものの、家族やスタッフがあらためて結束する転機になったと思っています。