
インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
淺妻 私は高校生のときに演劇部だったのですが、自分は役者に向いていないと痛感しました(笑)。ただ、昔から機械を触ることが好きだったんですよ。そんな時期にプロの芝居を観て、人物の気持ちのような見えないものまで光で表現し人を感動させられることや、ライティングを職業にできることを知って迷わずこの世界へ飛び込みました。
狩野 確かに照明の当て方で舞台の印象は大きく変わります。とても奥が深いお仕事ですよね。現在は、どのような分野のライティングを手がけておられるのでしょう。
淺妻 演劇、ライブ、ダンスなどのステージを中心に、ファッション雑誌やミュージックビデオ、ネット配信イベントの撮影など、多岐にわたります。私は一人で活動するフリーランスなので、フットワークの軽さが自慢の一つでして。今日も夜中に東京から帰ってきたばかりで、また明日も仕事で東京に向かうんですよ(笑)。
狩野 それはすごい(笑)。まさに、自分がやりたかったことに夢中で取り組んでいらっしゃる印象です。
淺妻 おっしゃる通りです。さらに、現在は後進の育成にも力を注いでいます。数年前からセミナーを開催しているほか、2021年からは大阪のエンタテイメント専門学校の照明コースで学生を指導しているんですよ。エンタメ業界は日進月歩で、演出も機材もどんどん進化していきます。だからプロの現場で研修も受けられる専門学校で、卒業後は即戦力になれる人材を育てることが私の方針です。そうして業界の活性化につなげたいと思っています。

淺妻 このままフリーランスとして活動を続けつつ、仲間とのコミュニティも充実させて照明の仕事をアピールするイベントも手がけたいと考えています。以前、同じ音楽に異なる個性を持ったデザイナーが照明を当てて表現の違いを楽しんでもらうイベントを開催したことがあり、このような取り組みを定期的に行うのが目標です。そして国内外を問わず、ライティングの力であらゆるイベントを盛り上げていきたいですね!
狩野 淺妻さんのご活躍で、照明というお仕事のすそ野がますます広がることを楽しみにしています。これからも頑張ってください!
「仕事を楽しむ」とは‥
目に見えないものを表現し、舞台などの印象をガラリと変えることができる照明の仕事はやりがいがあります。自分自身が魅せられ夢中になって取り組めるこの仕事で、全国各地、さまざまな分野で活動できるのも楽しいですね。
(淺妻将吾)