熱工学を研究しエンジニアとして活躍

インタビュアー 名高達男(俳優)
野々村(和) 私は茨城大学工学部機械工学科出身です。もともとバイクが大好きでヤマハに入りたかったものの、当時ヤマハからは求人がなく、思慮しているうちに就職戦線に出遅れてしまいました。そこで、4年生のときに学んだ熱工学の知識を生かそうと考え空調設備会社に入社しました。私が担当したのは原子力発電所の空調設備の設計です。ただ、2年も経つとメンバーが増え、いつの間に古株になったため、管理の仕事が中心になってしまいました。
名高 生粋の技術者である野々村社長にとって、望んだ業務とは違ったようですね。
野々村(和) ええ、現場で活躍することにやりがいを感じていた私は、当時マネジメントに興味が湧かなかったんです。エンジニアとしての感覚がなくなることに危機感を抱き、冷凍設備会社に転職しました。ただ、どちらの会社も激務が続き、体調を崩してしまいました。
名高 現場のお仕事は体が資本です。満足に動けなければ本末転倒ですね。
野々村(和) そうなんです。再び転職を考えた私は、ビール会社のグループ会社のエンジニアリング株式会社に入社しました。物流センターや食品工場の設計・施工など、グループ外の企業をお取引先にした大規模なプロジェクトを手掛けるようになりました。ただ、6年ほど経つと再びメンバーのマネジメントが中心になってしまったんです(笑)。