明るい障害福祉サービス
利用者も働き手も楽しく
サービス利用者の家族へのケアも大事な仕事

Atry結叶では、利用者の笑顔が絶えない
小林 育児中の仕事の話と似ていて、車椅子が必要というだけで行動範囲がすごく制限されるんです。近所の公園や行楽地に出かけるたび、車椅子では入りづらい場所があったり、エレベーターがなくて移動できなかったり、トイレの確認も必須です。自宅でも入浴やトイレなど、さまざまな課題がありました。そこでヘルパーさんに手助けをお願いしたところ、想像以上にあちこち行けるようになったんです。自宅でのお風呂の時間も楽しい時間に変わりました。ちょっとした気遣いで毎日がこんなにも楽しくなるのかと感動しましたね。
石黒 そうした切実な体験が、会社設立のきっかけになったのですね。ご自身が福祉サービスを提供する側になって、特に意識されていることは何ですか?
小林 私たちは、障害のある方のお宅を訪問して家事や育児などのケアを提供する居宅介護や、外出時の移動支援、目の不自由な方への同行援護などのサービスを行っています。障害のある方にきめ細かなケアを提供するのはもちろん、もう一つ大切にしているのは、いつも一番身近で日常的にケアを行っているご家族のことです。

小林 そうなんです。お父様やお母様、おじい様、おばあ様、ご兄弟も含め、ご家族の負担が私たちのサービスによって少しでも軽くなり、毎日の楽しさが大きくなればと願っています。
石黒 先ほど、御社のヘルパーさんをお見かけしました。皆さん元気でほがらかですね。小林社長のお人柄にも通じるなと思いました。
小林 ありがとうございます。私たちが大切にしていることは、訪問中は「笑顔・あいさつ・会話・安全」、事務所では「笑顔・あいさつ・報告・息抜き」なんです(笑)。子育ての経験がある方や、障害のあるお子さんがいる方、母子家庭の方など、いろいろな背景や悩みを持つヘルパーが集まっています。ですので、利用者さんや周りのスタッフの気持ちがわかる人が多いんですよ。
石黒 現在、事業を進めていくうえで、何かヘルパーさんに配慮して実行していることはありますか?
小林 一口に居宅介護や移動支援といっても内容はさまざまで、中には30分で完了するケアもあるんです。例えば、小学校までの送り迎えなどは、近くにお住まいの方なら移動を含めても1時間かかりません。ですから、隙間時間を活かして週に1回1時間からでも働ける環境を整えています。ヘルパー同士、普段からコミュニケーションをしっかり取るようにしています。誰かの無理が重ならないよう、きついと感じたら仲間と気軽に助け合える環境を保っていきたいですね。