株式会社カイタックの對木開人代表取締役は、まだ少しも将来が見えない20代の頃に裸一貫で独立し、家具や什器の組み立て・設置という未経験の分野に飛び込んで、めきめき頭角を現してきた。「やるか! やらないか!」と周囲に檄を飛ばし、自らも大きなミッションを引き受けて果敢に乗り越えようと全力で取り組む對木社長に、これまでの歩みや事業のモットー、未知の経験に挑むことを恐れない仕事観について語ってもらった。
治療家の道からビッグになるため独立

インタビュアー 矢部美穂(タレント)
對木 はい。ほかにも研究施設の実験台や工場内のラックの組み立てと設置、さらには店舗改装も行っています。設立して3年ちょっとの若い会社で、手がける事業の内容もまだまだ発展途上の段階です。
矢部 今も可能性を広げているところなんですね。對木社長は社会人としての出発から独立まで、どのような道のりを歩んでこられたんですか?
對木 もともとは治療家としてやっていくつもりでいたんです。最近の私しか知らない人には意外に感じるみたいですね(笑)。当時、柔道整復師の国家資格を取り、接骨院や整形外科で実務も経験しました。けれど、治療そのものにやりがいを感じていた当時の自分と、ビジネスなので利益のことも意識しないいけないという、他のスタッフとの考えの違いに直面して、「これじゃないな」と直感が働いたんです。
矢部 自分が進む道はもっと他にあるだろうと?
對木 そうです! その時は辞めると決意しただけで、次の仕事のことは少しも考えていなくて、とにかく独立して何か始めようと思っていました。子どもの頃から、人に雇われない生き方に憧れがあったんです。だから退職を決意したときは、「いずれ俺はビッグになるんだ」という確信とも目標ともつかない気持ちに突き動かされて、迷うことなく走り出していました。