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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

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厳格な大工職人の父から多くを学ぶ

 
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阿部 生粋の職人でいらしたお父様のもとで修業をされてきた米社長。お父様はどんな方でしたか?
 
米 昔ながらの職人で、非常に厳格な父でした。怒鳴られることなんてしょっちゅうでしたよ(笑)。昔からお付き合いのあるお客様からは、「あの先代のもとでよく頑張った」と言っていただくほどです。
 
阿部 そうでしたか。でも息子だからこそ甘やかすことができず、むしろ愛情があるから厳しく育ててくれたのでしょうね。
 
米 そう思います。私も後輩の指導や教育をするようになって、父の思いや考えが理解できるようになりました。父といえば、阿部さんのお父様の阿部祐二さんは、長年リポーターとしてご活躍されていますよね。
 
阿部 はい。私の父も、ものすごく厳しかったんですよ。それで年中、喧嘩をしていました(笑)。
 
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米 テレビで見ると、すごく柔和でお優しそうな雰囲気の方なので意外です。
 
阿部 父は30代半ばまでアルバイトをしながらモデルや俳優を続けていたけれど、活路を見出せずにいたんです。それで心機一転、リポーターの仕事を始めたものの、視聴者の方からは否定的な意見も少なくなく、かなり苦労したようでした。なので、「自分と同じ思いはさせたくない」「やるなら中途半端な仕事はしてほしくない」といった思いから、私に対して厳しく接していたみたいで。私の芸能界入りにはずっと反対していました。ただ、何があっても逃げ出さずに芸能界で頑張る父を見て、この業界に憧れたので、今は父と同じ世界で仕事ができていることに喜びを感じています。
 
 なるほど、そうだったんですね。阿部さんのお父様とは逆で、私の父は、大工の仕事を継いでほしかったようでした。父は、私が子どもの頃から現場によく連れて行ってくれましたし、自分の働く姿を見せたかったのかもしれません。ただ、父の会社を継ぐことに決めて一緒に働き始めてからも、あまりの厳しさに何度「辞めてやる!」と思ったことか(笑)。今となっては父のおかげでどんな案件にも対応できる技術が身に付いたと思っていますし、大工として多くのことを学ばせてくれた父に感謝の気持ちでいっぱいです。