才能を生かしプロの道へ

インタビュアー 八木裕(野球解説者)
川口 ええ。小学校2年生のときに描いた絵が賞をとったんです。認められたことが嬉しくて、もっと絵が好きになり、たくさん描くようになりました。
八木 実は、私も小学生時代に絵で入賞した経験があるんですよ。それが嬉しくて調子に乗りまして(笑)。いつも筆と絵の具と画用紙を持ち歩き、いろんな風景を写生して過ごしていましたよ。
川口 本当ですか! 意外な共通点ですね。
八木 もし野球と出合わなかったら、絵画の道に進んでいたかもしれないなんて思うこともあるくらいですよ。川口代表は、ずっと絵のプロを目指して歩まれてきたんですか?
川口 それが工業にも興味があって、高校は理系に進んだんです。ところが、理系の勉強が一向に身につきませんでした(笑)。「このままだと就職も進学も危ういぞ」と悩んでいたとき、ふと絵のことを思い出しまして。高校3年生の夏に慌てて美大受験の予備校に飛び込み、必死に勉強して、何とか大阪芸術大学に合格することができました。