馬との出会いから制作活動がスタート

インタビュアー 矢部美穂(タレント)
渡邉 仕事に熱中しすぎて体調を崩しがちだった頃、旅先で出会った馬に癒されたことから乗馬を始めたんです。乗馬クラブに通って5ヶ月で障害馬術の競技会デビューし、1年たらずで国体予選にも出場しました。もともとスポーツが好きでしたし、動物に好かれやすい体質で、馬とすぐに仲良くなれたことが早く上達できた理由だと思います(笑)。
矢部 競技を始めたことが、一点物の馬具をつくるようになったきっかけでしょうか。
渡邉 はい。馬具は輸入品が主のため日本で入手できる種類が少なく周囲と被るので、油性ペンで持ち主の名前を書かされるんです。私はそれが嫌で(笑)。せっかく買った道具はかっこよく使いたいし、自分らしさを出したいので、もともとデザインや商品企画に携わっていた経験から自然と自分でつくろうと考えました。最初は刺繍によるカスタマイズや、手編みや縫製で馬具を1から自作することからスタート。その後、木工・金工・特殊印刷などの業務用機材を幅広く使用できる日本最大のシェア工房がオープンしたのを機に、次々と技術を学びライセンスも取得し、幅広い加工ができるものづくりのプロフェッショナルへと転身できました。