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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

資料よりも現場を重視
日本の弁護士業界を改革

 

ハーグ条約のきっかけとなった事件を担当

 
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タージン ただのエリートではなく挫折も知る池田代表は、とても人間味のある弁護士さんですね。一方で、弁護士になってからも学問の世界で研鑽を積まれたと聞いています。
 
池田 はい、ざっくり経歴をご説明すると神戸大学大学院の修士課程を修了し、法学修士となりました。2008年にはイギリス・ケンブリッジ大学でマスター・オブ・ローと呼ばれる法学修士を取得しまして。専攻は貿易紛争を解決するための司法的制度であるWTO法や、EC通商法、比較家族法、国際刑事法でした。弁護士としては大阪市内で国際結婚や離婚などのトラブルを扱う法律事務所に勤務したんです。その後もこの分野に深くかかわるようになりました。
 
タージン 人の気持ちや国籍の問題が複雑に絡み合う国際結婚や離婚は、解決に導くのがとても難しいのではないでしょうか。
 
池田 おっしゃる通り、国際結婚した外国人に日本の言葉や法律・生活習慣を説明するだけでも苦労します。その中で私は、日本が「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」、通称ハーグ条約を締結するきっかけとなった事件を扱うことになったんですよ。
 
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タージン 国際結婚した夫婦が離婚し一方が子どもを国外に連れ出した場合、連れ出された側が求めれば相手国は子どもを元の国に戻すよう義務付けた条約ですね。池田代表が扱った事件とはどのようなものなのでしょう。
 
池田 ある日、私の事務所にアメリカ在住のニカラグア人医師から連絡がありました。それは、アメリカで離婚裁判中の日本人の元妻が幼少の娘を日本に連れ帰ってしまった。親権を取り戻してほしいという依頼だったんです。私は裁判を起こし、1年のうち1ヶ月は娘と父親がアメリカで共に過ごすこと、週に一度は娘が父親に電話するという当時としては画期的な審判を勝ち取りました。しかし、日本にいた元妻はこれを実行しなかったんですよ。
 
タージン そうなると、また話がこじれてしまいますね!
 
池田 そうなんです。アメリカの裁判の判決に従わなかった元妻は当局から指名手配されました。そして、たまたまサイパンへ行った際に拘束されてしまったんです。元妻には、法廷侮辱罪や誘拐罪で長期の禁固刑を言い渡される可能性がありまして。それを避けるには娘をアメリカの父親に引き渡すことが条件とされました。
 
 
 
 

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