
インタビュアー 石黒彩 (タレント)
星野 はい。弊社では、企業の合併・買収を意味するM&Aの中でも規模が小さい、スモールM&Aと呼んでいる領域に特化して事業を展開しています。業種はジャンルを問わず、建設業からECサイト事業者、美容サロンや街のラーメン店、こぢんまりとした旅館など、千差万別です。
石黒 ラーメン屋さんと聞いて驚きました。M&Aはテレビでも時々話題に出ますけど、いつも大きい会社どうしが関わる話だったので、そういうイメージが強いです。
星野 それがM&Aの一般的なイメージだと思います。売り手も買い手も大企業で、巨額のお金が動くような。
石黒 そうそう! 弱っている会社が強い会社に買われてしまうんですよね。ドラマの『半沢直樹』が頭を離れてないみたいです(笑)。

石黒 なるほど! 問答無用とばかりに買収されてしまう心配はないと。怖いM&Aがすべてではないんですね。
星野 そうです。しかもスモールM&Aには、単に規模の違いだけではない、今日的な意義があります。日本の企業の大半を占める中小企業の数はおよそ357万社。そのうち65%は高齢者が社長を務めていて、このままでは2025年には127万社が廃業するほかなくなるという試算があるんです。これほどの数の会社が、あと数年でなくなってしまうかもしれないんですよ。