東京支店長の席を蹴り27歳で独立!

インタビュアー 宮地真緒(女優)
倉橋 私は高校卒業後に上京してガソリンスタンドに就職しました。そこで出会ったお客様が塗装の親方で、「一緒にやろう」と声をかけられ職人に転身したんです。営業も経験し、2014年に個人事業主として独立しました。
宮地 親方は、どのような方だったのでしょう。
倉橋 とても厳しい方で、24時くらいまで仕事をするのが当たり前、食事は常に足場の上でしたね(笑)。それでも私はすぐに慣れ、親方を支えようと奮闘しました。ただ、親方の会社は最終的につぶれてしまったんです。それでも、一人立ちを見据えて道具をすべて譲ってくださるなど、最後まで目をかけてくださった親方に私は今も心から感謝しています。
宮地 過酷な環境を恨むことなく、それどころか親方をサポートし続けた倉橋社長には男気を感じます。では、独立のきっかけは?
倉橋 その後、私が勤めたのは大阪に本社がある塗装会社で、27歳のとき次の東京支店長になることが決まっていたんです。でも、私は自分の力で挑戦したい気持ちを抑えきれなくなり「今月で退職します」と辞表を提出しまして。ところが、いざ独立すると実績もない若造など誰にも相手にされないとわかりました。会社の看板で仕事を取れる環境が、いかに恵まれていたか実感したんです。