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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

排水処理設備の製造で
SDGsの達成にも貢献

 

礒部監督流のチームづくりとは

 
濱中 私は野球のコーチを経験して、人の心を変えることの難しさを知りました。礒部社長はこれまでに多くの社内変革に取り組んだと聞いています。恐れずに取り組むその姿勢は、どんな思いに支えられているのでしょうか?
 
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礒部 私も行動を起こす前に迷いはありますよ(笑)。でも、行動しないと何も変わらないし、チャレンジしなければ弊社は生き残れません。今の世の中、エースで4番が率いるチームで戦うには限界があります。先発投手には先発投手の、4番打者には4番打者の、それぞれのプロフェッショナルが必要で、チーム全体の力で勝ち進まなければならない時代だと思います。
 
濱中 そのプロが集まった集団を、礒部社長が監督としてチームに仕立て上げるわけですね。
 
礒部 そうですね。団結したチームに仕上げるには、各メンバーの適性を見極め、それに合ったポジションにつけることが大事だと思っています。だから毎日試行錯誤の連続ですね。きっと社員の側からすると、なぜ自分がこの仕事をやらされるか、わからないことも多いかもしれません。実は私自身にも、答えがわかってないこともありますから(笑)。
 
濱中 私も尊敬する先輩から、「コーチはまず人を見ろ」と教わりました。「人を見れば、その選手が何を考えているかわかるから」と。礒部社長はどうやってその観察眼を身につけたのですか?
 
礒部 子育てかもしれません。子どもをよく観察する母親でしたから(笑)。
 
濱中 なるほどなぁ。女性ならではの観察眼や気配りって、そういうところから培われるのかもしれないですね。一方、礒部社長は男前といいますか、「やってみなはれ」の精神もありますよね。
 
礒部 社歴や経歴だけで判断するのは好きじゃないんです。やる気や頑張り、成果で評価してあげたいですからね。ただ、熱意や努力はなかなか目には見えませんから、評価には注意が必要です。そこで弊社では、各スタッフの評価シートを作成し、評価者と評価対象者で内容を確認し合うことで認識のずれが起きないようにしています。
 
濱中 監督と選手の間で意見を交換しながら査定を進めるわけですか。負けん気の強い人には頑張りがいのある環境だと思います。そういう評価体制をつくってくれた礒部社長の背中を見て、発奮するスタッフの方も多いのではないですか?
 
2019年11月に水質調査などを行うラボを立ち上げた
2019年11月に水質調査などを行うラボを立ち上げた
礒部 女性陣が頑張ってくれました。私もヘルメットを被って現場に出ることも多いです。今は工具も進化して、女性も現場で働きやすい環境になったと感じますね。
 
濱中 なんと、礒部社長は現場女子でもありましたか! 今は女性でも現場職に興味を持つ方が多いといいますよね。
 
礒部 はい。ただ、興味があるとは言えいきなり現場仕事に飛び込むのは勇気がいると思うので、まずは私のそばで経験を積んでほしいです。現場女子が増えることは、私としても嬉しいですからね。