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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

全国の食卓に明石鯛が
上がる日をめざして

 

目利き力と先見性が求められる明石の昼競り

 
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新鮮な海産物が集まっている
畑山 いよいよ昼競りの場に来ました。全国でも珍しい日中の競りと聞いて、わくわくしています!
 
竹野 早朝の漁の後に開かれる朝競りが一般的ですからね。昼競りをするのは、明石では有名な「明石の昼網」という、日中の漁を行うからなんですよ。
 
畑山 昼競りと朝競りで違いはあるのですか?
 
竹野 まず場所が違います。朝競りは市場内で行いますが、昼競りは漁港の一画で開かれます。参加する仲卸業者の数も、朝競りに比べると少ないですね。商品が乗せられる台を取り囲むくらいの人数です。また、昼競りは活魚が多いですよ。ほかにも、黒板に値段を書いて行う朝競りに対して、手の形で値段を表す昼競りのほうが、スピードが早いといった違いがあります。
 
畑山 同じ競りでも、細部は結構異なるんですね。
 
竹野 とはいえ、決して別物というわけでもありません。例えば、朝競りで太刀魚がたくさん入ってきたら、昼競りでは太刀魚の値がつきにくくなるなど、朝と昼で連動しているところも多いんですよ。
 
畑山 ほう、つまり昼競りの方が安く買えることもあるんだな。
 
竹野 ええ。昼競りで落とした商品も、朝競りで入手した商品も、そこまで鮮度に差があるわけではありません。それならお買い得な商品を望むお客様もおられます。昼競りで商品を安く入荷できれば、その分お客様にお買い得な商品をお届けできますからね。
 
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畑山さんも興味津々!
畑山 朝昼で価格が連動することもあるなら、その場その場での目利き力だけでなく、先を読む力も必要になりますね。その日の昼あるいは翌朝の水揚げ量も予測しながら、値をつける必要があるんですから。
 
竹野 おっしゃるとおりです。「明日の朝は海がシケる」と思ったら、昼競りで商品を確保しておかなくてはいけません。特に台風のシーズンは、気象情報に神経をとがらせていますよ。また、夏場のハモをはじめ、旬の商品の確保にも必死です。お客様から要望があった際、品切れなんて事態になると、仲卸業者としては名折れですからね。
 
畑山 言葉の端々から、「明石の仲卸」としての矜持を感じます。おっ、続々と魚が運ばれてきましたね。どこで獲れた魚なんですか?
 
竹野 淡路や二見、江井ヶ島、姫路などです。もうすぐ鐘が鳴って、競りが始まりますよ。では、ここでいったん失礼して、ひと仕事してきます!