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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

保護者に開放的な環境で
子どもたちを育む保育園

 

保育園は、ただ子どもを預かる施設ではない

 
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 そもそも早川園長はどのように幼児保育に携わってきたのでしょう。その歩みをお聞かせください。
 
早川 私は短期大学で保育士の資格を取得しました。卒業後は、社会福祉法人が運営する保育園に就職したんです。それから結婚し、出産を機に退職するまで、18年ほど勤続しましたね。
 
 保育士として長いキャリアをお持ちなんですね。それでは、ご自身の子育てが一段落してから、またこの業界に復帰なさったんですか?
 
早川 いえ、保育園を退職した後は、飲食店を経営する友人の仕事を手伝っていたんです。そのうちに、自分でもお店を持ちたいと考えるようになりました。人と話すことが好きだったので、接客業や飲食業も自分に向いていると感じたんですね。それで38歳のときに独立して開店し、3店舗を経営するまで事業を拡大しました。
 
 飲食店の経営者でもいらっしゃったとは、保育士さんとしては珍しいご経歴ですね。そこからなぜ、幼児保育の現場に戻られたんでしょう?
 
早川 友人から「せっかく資格を持っているんだから」と勧められ、都内の保育園で再び保育士として働いたのがきっかけでした。その保育園が、かなりずさんな運営をしていまして・・・。例えば食事も、ご飯にお味噌汁をかけたものだったり、食器を床に置いたりと、目も当てられない環境だったんです。オーナーが海外の方で、スタッフにも日本人がいない状況だったこともあり、日本で行われている育児保育のノウハウを知らなかったのが原因かもしれません。
 
 文化的な背景があるとはいえ、聞いただけでもショッキングな話ですね。そこで、早川園長が改善に乗り出したわけですか?
 
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預かるのではなく、育てる場所という信念のもとで保育を行う
早川 はい。オーナーから「我々に保育園の運営方法を教えてほしい」と熱心にお願いされ、園長として抜本的に改革することを決意しました。「保育園は、ただお子さんを預かるための施設ではなく、子どもたちを育てる大切な場所なんだよ」と、運営者やスタッフに教えるところからスタートしたんです。保護者とコミュニケーションを取れるように、スタッフたちに日本語も教えましたね。
 
 「預かる施設ではなく、育てる場所」という言葉は、とても胸に響きます。保護者からの評価も高まったでしょうね。
 
早川 ありがたいことに、最初は10人ほどだった保育児童が、最終的には40人くらいにまで増えました。私も積極的に保護者とのコミュニケーションを取りましたね。園長がしょっちゅう現場に出るので、周囲には驚かれたんです。でも、自分が望むスタイルを貫きました。