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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 神奈川県出身。1967年から続く熊坂商店の4代目として生まれる。学生時代は野球や陸上競技に打ち込み、駅伝の選手に選ばれるほどの実績を残した。早くから家業を継ぐことを意識し、大学卒業後は名古屋のガス会社で経験を積む。数年後に帰郷して4代目に就任した。2016年4月より厚木市・愛甲郡のLPガス販売店で構成される神奈川県LPガス協会厚木支部の支部長に就任し、広報活動や市況調査など様々な活動を展開している。【ホームページ
 
 
 
都市ガス、オール電化などの生活燃料の中でLPガスは、環境負荷が少ないうえ、長期間の保存も可能。災害時にも活躍する利便性の高い燃料だ。長年にわたり神奈川県愛甲郡や厚木市、相模原市でLPガスを扱ってきた有限会社熊坂商店の熊坂功代表取締役は、神奈川県LPガス協会厚木支部の支部長も務める人物。LPガス普及のために、そして地元住民のために尽力している。
 
 
 

4代続く銘茶の老舗

 
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インタビュアー 杉田かおる(女優)
杉田 熊坂商店さんのお店に入った途端、お茶の良い香りがしてきました。とっても癒やされます。表に「銘茶」ののぼりが立っていました。お茶を販売されているのですね。
 
熊坂 はい。創業時よりお茶を扱っています。今は静岡県藤枝産の煎茶を中心に、「健康茶」や「抹茶ラテ」「抹茶サイダー」といった変わり種も扱っています。当初は農業を営むかたわら、お茶や駄菓子の販売をしていたんです。それに加えて3代目だった私の父がLPガスの販売も始め、現在に至ります。
 
杉田 お茶の香りに包まれて毎日働いているなんてうらやましいです。それにしても、お茶とLPガスでは、扱い方が全く違うと思います。先代はどのようなお考えでLPガス販売を始められたのでしょう。
 
熊坂 お茶の販売や農業に従事していると、閑散期の売り上げが減少します。そこで先代が着目したのがLPガス販売だったんです。当時はまだ薪や石炭、練炭を生活燃料として使用する家庭が多く、都市ガスへの切り替えが少しずつ進んでいた時期でした。ただ、ここ愛川町は相模川と中津川という2つの川に挟まれた地域であるため、ガス管が延伸できず、LPガスの需要が見込まれたのです。
 
杉田 なるほど。この地域だからこそ、LPガスの販売に目をつけたと。先代は先見の明があったのですね。