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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 川﨑麻世(タレント)
川﨑 わさびを中心とした業務用食材の販売や、海外に進出する飲食店のコンサルティングなどを手がける株式会社テイスティージャパンさん。実は、長い歴史を持つ老舗だとお聞きしましたよ。
 
戸澤 弊社は1905年に東京・神田の青果市場で、本わさび専門の卸問屋として創業しました。やがて2代目となる私の祖父が、誰でも気軽にわさびを味わえるようにと、日本で初めて加工わさびを開発したんです。この成功がなければ、わさびが広く使われるようにはならなかったでしょうね。
 
川﨑 僕は和食が大好きで、今朝もヒラメの刺身を食べてきたんですよ。刺身といえばわさびがつきもの。おいしいわさびを手軽に楽しめるようになったのは、先代方の努力のおかげだったんですね。それでは、戸澤代表が家業を継ぐまでの、歩みを教えていただけますか。
 
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戸澤 私は短大を卒業後、全日空に就職しグランドホステスとして勤務しました。3年後に退社しイギリスへ留学。帰国後は当時、3代目の父が進めていたアメリカでの新会社設立を手伝いました。1年後の法人設立と同時に私はアメリカへ移住し、現地のわさび工場で20年近く責任者を務めてきたんです。2006年に再び帰国し、2010年に4代目代表に就任しました。
 
川﨑 そもそもアメリカとわさびというのは、どう結び付いたのか気になります。
 
戸澤 弊社では、1970年代からアメリカに加工わさびを輸出していたんですよ。そのうち、現地のお客様から「できるだけ近場の原料を使い、アメリカで製造したわさびを使いたい」というご要望をいただくようになりました。その流れが広まって、現在ではヨーロッパや中東をはじめ、世界中でわさびが使われるようになったんです。