イベントや会議などで使われる業務用マイクの販売・運用サポートを手がける株式会社ソニックインスツルメンツ。代表取締役の水野政夫氏は、大手音響機器メーカーに約30年勤務し、自らの力を試したいと独立。ワイヤレスマイクに使う周波数帯域の入れ替えなど、大きな環境変化の波に乗り事業を拡大してきた。縁の下の力持ちとも言える音響技術者の話に、俳優の名高達男氏も驚きの表情を見せた。
業務用マイク一筋30年、50歳を機に独立

インタビュアー 名高達男(俳優)
水野 ええ。音響機器メーカーの株式会社オーディオテクニカで、業務用マイクの分野を30年近く担当してきた経験があります。50歳になったのを機に、自らの力で事業を興したいという思いが募り、2014年10月に独立しました。
名高 まさにマイク一筋で歩んでこられたと。こちらの会社では、その経験をふんだんに活かしていることと思います。
水野 そうですね。近年、電波の周波数を携帯電話やスマートフォンの帯域と入れ替えることになり、チャンネル数が大幅に増えています。例えば、従来は一度に10波か20波ぐらいの周波数しか使えなかった音楽イベントでも、現在は50波、100波という膨大な数の周波数で音を拾えるようになりました。
名高 それは嬉しい反面、交通整理が大変そうですね。
水野 おっしゃる通りです。特に、アーティストが3日間で100組登場するような大規模な音楽イベントになると、電波やマイクの管理がとても複雑で難しいものになるんですよ。弊社はそうしたイベントでのマイクの運用サポートや、日本と海外を結ぶ国際会議の同時通訳システムなどを構築するサービスをしているんです。