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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 吉井怜(女優)
吉井 天馬整骨院さんは、明るい感じで親しみやすいですね。聞けば、千原院長は高校生の頃からもうこの仕事を志したとか?
 
千原 高校時代に格闘技をやっていて、腰を痛めて整骨院のお世話になったんです。それでこの業界に恩を感じて、「受付くらいならできる」 とアルバイトをしたのがきっかけですね。
 
吉井 そんなに早く志望されたのに、高校を卒業後は、大学に進学されたんですよね。
 
千原 整骨院の仕事をやりたいという意思は固かったんですが、大学でいろんなことを学びたかったもので。大学の語学の授業では、韓国語や英語を勉強しました。学科以外では、茶道部にも入っていたんですよ(笑)。アルバイトもいろんな職種を経験して、それが今、患者さんとの対話に役に立っています。いつも、自分は 「話術が8割、技術は2割」 なんて話しているんですが、話すことで、いかに患者さんとの距離を縮められるかを大事にしてるんです。
 
吉井 施術をしながら患者さんと話をすることは、大切な心がけですよね。
 
千原 はい。患者さんはどこが痛くて、どのようにつらいのか。その本音を引き出すのが私の仕事ですからね。寡黙な患者さんにも、自分がしゃべることでリラックスさせ、心を開いてもらわないと、痛みを取ってあげられません。その点、開業する前に多くの接骨院・整骨院で働いた経験も、力になりました。
 
吉井 大学を卒業してから開業するまでどんな経験をされたか、ぜひ教えてください。
 
千原 まず専門学校に3年間通って、柔道整復士の資格を取りました。卒業後は、平日は接骨院・整骨院で働いて、土日は整体も勉強していました。いろいろ技術を学べましたし、たくさんの院で働いたので、様々な症例を診られて良かったです。休みもなく、全然遊べませんでしたけど、とても楽しかったです。
 
吉井 接骨院・整骨院が違えば、患者さんのタイプも違うんでしょうか。
 
千原 違いますね。また、院長にも、いろんなタイプの人がいましたよ。だから、私の師匠は至るところにいるんです(笑)。振り返ると、私の父も師匠といえる存在でした。父は歯科医院を開業していて、とても患者さん思いの医者でした。先日亡くなったんですが、葬儀には 「いつか先生に治療してもらいたかった」 と、患者さん以外の人も来ていたほどです。そんな父が私の目標なので、自分自身も全然ぶれないんです。
 
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患者に語りかけながら、体の状態を微妙な感覚で把握していく
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「あ、すごい。効いてます」と吉井さんも感心しきり