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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

美しい基本を学びながら 自由に楽しむ着物の世界
ゆうきもの 着付け師・着付け講師 徳山友紀

 
プロフィール 京都府出身。幼少の頃から母親が日常的に着物を楽しむ姿を見て育つ。成人後、母親の着物を譲り受けたことをきっかけに、自らも着付けをマスターした。その後、IT企業に勤める傍ら、2020年2月、大阪市福島区の自宅にて着付け教室、ゆうきものを開校。着付けレッスンや講師養成以外に、学校教育の一環として着物の普及を目指す活動にも取り組んでいる。【ホームページ
 
 
 
着物といえば、美しい色柄に富む日本古来の衣服である。かつて誰もが当たり前に着ていたはずなのに、現代ではどこか取っ付きにくいイメージだ。しかし、そんな着物への先入観を払拭してくれる着付け教室がある。大阪の中心部に教室を構えるゆうきものは、基礎から本格的なプロ技術まで目指すレベルに合わせて着付けを学べる。着付け師であり着付け講師も務める徳山友紀氏の話を聞くと、着物への深い愛と楽しさが伝わってくる。
 
 
 

普段から着物で過ごしていた母の姿が原点

 
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インタビュアー 石黒彩 (タレント)
石黒 着付け教室ゆうきものを運営されている徳山さん。やはり、昔から着物に親しんでこられたのでしょうか。
 
徳山 そうですね、母が着物好きで普段から着ていたこともあり、幼い頃から着物を目にしてきました。ただ、私が実際に自分で着付けを学び始めたのは成人後で、母の着物を譲り受けたことがきっかけです。といっても、当時は講師になるつもりはありませんでしたけどね。
 
石黒 それがなぜ、教室を運営されるまでになったのか気になります!
 
徳山 私自身は、着物を「かわいい」「身近なもの」として、のびのび楽しんでいました。でも、世間のイメージはそうではないと気付いたのです。「値段が高い」「手入れが大変」「着ると苦しい」というネガティブな先入観で着物を捉えている方が多く、とても残念に感じました。
 
石黒 確かに、取っ付きにくいイメージをすぐに思い浮かべる人が多いかもしれませんね。それで、ご自身で着物の楽しさを伝えようと開校なさったと。
 
徳山 そうなんです。当教室のコンセプトは「着物を楽しく身近に」。実際、私もIT関係の会社に勤めながら二足のわらじで教室運営を楽しんでいます。教室名「ゆうきもの」は帯やご縁を“結う”、遊びの“遊”、私の友紀(ゆうき)という名前、いくつもの要素をかけ合わせて付けました。