
インタビュアー 吉井怜(女優)
小林 この工房はもともと、私の祖父母が経営するプラスチック加工工場でした。そこに2022年夏、代表を務める叔父の中村和也と私の2人で弊社を創業しました。知人が17年もかけて開発した超音波赤外線波動乾燥製法を導入し、細胞壁を壊さず中の水分を蒸発させる製法により、乾燥させたフルーツを水につけると元のフレッシュな食感を再現できる新しいジャンルのドライフルーツが製造できるようになったんですよ。
吉井 山梨はぶどうが有名ですし、ほかにも桃やシャインマスカット、柿などいろいろな果物をドライフルーツにしているんですね。
小林 山梨はフルーツ王国ですからね。「山梨乾燥果実工房なかむら」というブランドで、さまざまなドライフルーツを加工し、専門店にも卸しています。また、併設する甘味工房 Liz(リズ)ではバターサンドやグラノーラなどの自家製スイーツも販売しているんです。これまでにない食感のドライフルーツを広め、山梨を盛り上げるため頑張っています。
吉井 原料の果物は、地元の農家さんから仕入れているとか。
小林 はい。果樹園では少し汚れている、糖度が足りない、色がよくないなどの理由で多くの果物が廃棄されています。弊社は、そのような果物を自分たちの手で収穫しドライフルーツにすることで、農家さんの手間を減らしフードロスの削減にもつなげているんです。また、農家さんは忙しく、山梨の果物の魅力をなかなか発信できません。私たちは事業を通じてその点もサポートしたいと考えています。

小林 いずれは仕入れに関わらず農家さんに一定の売り上げを還元するなど、Win-Winの関係を築き、山梨を活性化したいですね。弊社のドライフルーツを召し上がったお客様からは、「おいしい」「また購入したい」という声をたくさんいただいており、興味を持ってくださる農家さんも増えているんですよ。また、間もなくシンガポールでも弊社のドライフルーツの販売がスタートします。
吉井 楽しみです。山梨の果物が世界中の人に届くよう応援しています!
小林 ありがとうございます。これからも一期一会を大切にし、「ドライフルーツといえばなかむら」と言われる会社を目指します!
「仕事を楽しむ」とは‥
祖父母の工場を、世代を超えて新しい形で次世代につなげられてよかったと思っています。その中で、仲間と切磋琢磨しながら最高の製品をつくることができ、毎日ワクワクしています。今後も、出会いを大切に、チャレンジを続けていきたいですね。
(小林美姫)
:: 企業情報 ::
株式会社CZE/山梨乾燥果実工房なかむら
〒405-0014 山梨県山梨市上石森301