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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

IT導入の最適解を導く 企業と大人の進路相談
TANTO合同会社 代表 田中利宏

 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 京都市でIT導入やパソコン技術のサポートを行うTANTO(タント)合同会社さんにお邪魔しています。田中代表の前職は、なんと教師だそうですね。
 
田中 はい、京都の商業科のある高校で教職に就いていました。2021年に定年を迎えたものの、友人や知人が独立し、新たなチャレンジをする様子に刺激を受けましてね。私も開業しようと考え、ITに詳しくない年配の方や紙ベースの中小企業などにIT導入のサポートをする事業を立ち上げました。
 
畑山 ITの仕事をしようと思った理由は何でしょうか?
 
田中 情報処理の授業を担当するなどITには馴染みがありましたし、以前から企業におけるIT活用に関心を持っていたことも大きな理由ですね。今はIT導入診断士の資格を取得したほか、DX学校龍安寺校の代表も務めています。
 
畑山 DXの推進やビジネスにおけるIT活用は、政府も注力していますよね。私も経営者の一人として非常に興味があります。ただ、デジタルにはどうも苦手意識がありまして。ITの何がどのように仕事に役立つのかもイメージできていないんです(笑)。
 
田中 経理を例にすると、人の手で1日かかっていた計算が10分でできるケースもあります。ITの力を借りて煩雑な仕事から解放されれば、余った人手を他の仕事に回すことができます。
 
畑山 なるほど、従業員が本当に取り組むべき業務に集中できるような環境を整えられるというわけか! そうなると、企業が抱える課題は十人十色だから、ITの活用方法には何かひとつの正解があるわけではないということですね。
 
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田中 その通りです。だからこそ私は、ソフトやアプリケーションの使い方を教えるIT人材育成というよりも、まずは日本全体のITに対する意識のベースアップをしていきたいと考えています。「まずは基礎」という考え方は、ボクシングでも同じだと思います。その根底の部分をしっかりとサポートしていきたいんです。
 
畑山 確かにボクシングも走り込みやシャドーボクシングなど、基礎をきっちりできる人間が強いですからね。でも、企業によって求められるものが異なる、つまり答えがひとつではないというのは、サポートするのも大変ではないですか?