介護士の姿に感動し警察を辞め介護業界へ

インタビュアー 原田伸郎(タレント)
福西 もともと私は大手損害保険会社に勤務していました。ただ、交通事故を扱うことが多い損害保険の仕事を続けるうちに、「このまま保険会社で働いても被害者の悲しみをカバーすることはできない。もっと人の役に立つ仕事がしたい」と考えるようになりまして。そこで、交通事故そのものを減らすため警察官になったんです。その後は交通警察として27年間勤務しました。交通違反の取り締まりや安全教育に汗を流してきたんですよ。
原田 念願を叶え充実した日々を送られていたことと思います。なぜ、あらためて介護業界に?
福西 業務が過酷で上下関係も厳しい警察の中で人間関係に悩み、一時期、休職したことがあるんですよ。やがて復職したものの、今度は体調を崩した父の見舞いにほとんど行けないまま見送ることになってしまいまして。何もできなかった私に代わり、父の面倒を見てくれたのは介護士さんでした。懸命に父の世話をしてくださる介護士さんの姿に感動し、2017年、53歳のときに自分も介護施設で働こうと決意したんです。