B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
取材中、デビューのきっかけとなった中学生の頃のスカウトについて聞くと「もうその時代まで遡れない」と笑いながら答えてくれた中山さん。もともと芸能界を目指していた中山さんは、当時のチャンスをものにして現在の確固たる地位を築いている。
 
 

音楽と芝居を両立したから楽しめた

 
スカウトしていただいたのは事実ですが、声をかけられたのは一緒にいた友人なんです。だから、「私はついでなんだろうなぁ」と思っていました(笑)。でも、そのきっかけが現在の活動につながっています。私はもともとこの世界に入りたくて、当時から児童劇団に所属したり、映画のオーディションを受けたりしていたんです。ですから、声をかけられたのが友人だったとしても、そのチャンスをものにできて良かったと思います。
 
デビュー後は、音楽とお芝居の2つのジャンルで活動させていただきました。忙しくて大変ではありましたが、音楽かお芝居のどちらかではなく、両方とも力を入れていたからこそ、楽しんで仕事に取り組めていたのだと思います。音楽の仕事をしているときはお芝居がしたくて、お芝居の仕事をしているときは歌いたいという気持ちでしたからね。いつも、「次の仕事が楽しみ」だと感じていました。
 
私は、関わらせていただいているものを、やらなければいけない“仕事”だと感じたことはないんです。特に若い頃はそうでしたね。ただ、大人になるにつれて「仕事として引き受けたのだから、プロとしてきちんと応えよう」という意識を持つようになりました。そうした一種の責任を感じるようになってからは、より自分の活動を楽しめるようになったんです。
 
長い間芸能界で活動してきたことで、多くの経験を積ませていただきました。もう、なかなか新しいことに出合えるチャンスは少ないのかなとも思いますが、何か新しいことにチャレンジする機会や、自分にできることを見つけたら積極的に飛び込んで行きたいですね。また新しい経験を積んで、さらに仕事を楽しめるようになるかもしれません。
 
 
 
 
<インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori/スタイリスト 十川ヒロコ/ヘアメイク 林智子>
トップス:\33,000
スカート:\33,000
ブランド:PINKO
お問い合わせ先:PINKO JAPAN /TEL: 03-5778-9861
 
 
glay-s1top.jpg
中山美穂(なかやま みほ)
1970年生まれ 東京都出身。
 
85年1月にドラマデビュー。6月に歌手デビューして以降、ジャンルを問わず幅広く活躍。多数の映画賞で主演女優賞を受賞した95年の映画『Love Letter』は台湾や韓国でも公開され、大ヒット。アジア全域で抜群の知名度を誇る。主な出演作に、映画『波の数だけ抱きしめて』、『サヨナライツカ』、ドラマ『眠れぬ森』、『プラトニック』などがある。
 
『蝶の眠り』公式サイト
http://chono-nemuri.com
 
 
 
(取材:2018年3月)