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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
狂言師として舞台に立つだけではなく、俳優として映像作品にも多く出演している萬斎さん。仕事に対するバイタリティがどこから来るのかうかがった。
 
 

自己実現のために生きている

 
バイタリティといっても、私としては“自己実現”を続けているだけなんですよね。自分のやりたいことを実現する。私は自己実現のために生きているようなものですよ(笑)。よく妻に「あなたには趣味がないの?」と聞かれるのですが、やりたいことを常にやっていて、仕事が趣味のようになってしまっているので、他の趣味について考えることはないですね。
 
強いて言えば「映像作品に出ることが趣味」のような気もしています(笑)。狂言は基本的に映像としては残りません。形がないから“無形文化財”と呼ばれているほどです。だから、映画に出て映像として今後も残っていくと思うと、とても嬉しいし楽しいですね。
 
また、狂言においては、師弟制度があります。親、つまり師匠を見て学んだ芸を子ども、弟子に伝え、それを子どもが身に付けていく・・・。これまでに狂言に身を捧げて突き詰めてきた芸が伝承されていくことには、大きな喜びがありますよ。私の芸の“DNA”が、確かに残り伝わっていくんだなと感じます。狂言と映像、それぞれを楽しみつつ、今後も“自己実現”を続けていきたいですね。
 
 
(インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori/ヘアメイク 奥山信次)
 
 
 
野村萬斎(のむら まんさい)
1966年生まれ 東京都出身
 
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3歳で初舞台を踏み、幼い頃から厳しい稽古が必要な古典芸能の世界で育つ。その後も国内外問わず多くの舞台に出演。1997年NHK朝の連続テレビ小説「あぐり」への出演をきっかけに、狂言師としての活動に留まらず、映画やテレビドラマにも多く出演するように。2016年に公開された映画『シン・ゴジラ』では、ゴジラのモーションキャプチャーを務めるなど、活動は多岐に渡る。1997年の世田谷パブリックシアターの開場時には開場式典で『三番叟』を踏み、5年後の2002年からは同劇場の芸術監督を務めている。著作に『萬斎でござる』(朝日新聞出版)、『狂言サイボーグ』(文春文庫)、『MANSAI◎解体新書』(朝日新聞出版)などがある。
 
万作の会
http://www.mansaku.co.jp

公式サイト
世田谷パブリックシアター
https://setagaya-pt.jp
 
 
 
(取材:2017年6月)
 
 
 
 

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