第42回東京モーターショー2011

◆ 実用化モデルで「未来」を近く感じる
東京にようやく冬らしい寒さが訪れた2011年12月3日。この日から、のべ10日間にわたり東京国際展示場にて 「第42回東京モーターショー2011」 が開催されました。
42回目となった今回は、関係者にとって特別なモーターショーと言えるでしょう。2009年、つまり前回開催時はリーマン・ショックの直撃を受け、世情に暗雲が立ち込め、出展者・入場者ともに過去にない低迷をたどった苦い記憶があります。そんな悪夢を払拭するかのように、「技術立国・日本」 というテーマを設定。「世界はクルマで変えられる」 というキャッチフレーズのもと、有明には計842600人もの自動車ファンが詰めかけました。
ショーには、国内メーカーのすべてとなる14社・15ブランド、欧州を中心に19社・22ブランドが出展。会場の熱気に包まれたクルマを見ていると、「クルマは、単なる移動手段ではない――」 という実感がひしひしと湧き上がります。地球環境に配慮した環境テクノロジーに注目が集まる世相の中、自動車業界も環境、安全、エネルギーといったエコ問題に並走した開発が進んでいるのを素肌で体感できました。
こうした自動車産業の環境適応を如実に表したのが、各社が競って発表したEV車 (電気自動車)、FCV車(燃料電池車) でしょう。ただ、EV車、FCV車は2年前の第41回でも主軸に置かれていました。この2年でどういった変化があったのか・・・?
それはずばり、「実用化」 です。HVやEVが未来の技術であった時代はもはやとうの昔。今回は実用車としていかに現行のガソリン車やディーゼル車からの代替を図っていくか、最先端の環境技術を追加しているか、そしてEV車、FCV車に対応するインフラをどう整備していくかという実用段階であることが明確にうたわれていました。
◆ 注目は低燃費エコと超小型モビリティ
代表的なモデルとしては、「新興国におけるエントリーカー」 と 「先進国における低燃費車」 というふたつのニーズを組み合わせて生まれ変わった三菱のミラージュ、車両の電源を、ライフスタイルの様々なシーンで活用することを提案している三菱のプラグインハイブリッドカー・MINICAB MiEVなど、実用性とエコ哲学を両立させたモデルが注目の的に。
同時に、近未来モデルとして超小型モビリティも各社意気込み充分でした。例えば、世界初公開となったホンダのMICRO COMMUTER CONCEPTは、クルマとスマートフォンの融合を実現。スマートフォンがキー替わりになるほか、インパネにスマートフォンをセットすると、オーナーの個性に合ったディスプレイが表示されるなど、近未来のクルマのありようを体現しています。半径10km程度の生活圏の移動用として開発された、スズキのQ-Conceptも前後2人乗りという2輪と4輪の利点をバランスよく備えており、注目度では引けをとりません。
また会場内には、大型トラックや乗り合いバスなどの商用車の展示も目立ち、ハイブリッドで機能性の高いモデルに、コアなファンも満足度が高いラインナップであったと言えます。ほかにも、アウディのブースには、2011年のル・マン24時間レースで優勝を果たしたR18TDIが展示されるなど、幅広い層のカーファンがその魅力に浸っていました。



