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ライフスタイル 日常の実務から離れたとき、ビジネスの新たなヒントが浮かんでくる。人生を味わい、ゆとりを楽しむ大人たちに、日々を彩るさまざまな情報を紹介します。

鈴木アシュラフの駅そば行脚 File.21

ちょっとリッチに、思いっきり優雅に  ~奥多摩駅「そばの花」~

 
 登山に、日原鍾乳洞に、奥多摩湖にと、年間を通して多くの観光客が訪れる奥多摩駅。鉄道で訪れる観光客は比較的年輩の方が多いためだろうか、駅周辺には若者向けのファーストフード店やコンビニなどが見当たらず、時間が非常にゆっくりと流れている街だ。
 駅そば「そばの花」は、駅舎の2階にある。改札は1階なので、改札を出て、階段を上がって店に入る。都会の駅そば店ではまず考えられない立地だ。
 セルフサービスの簡易そば店ではあるが、この店では生そばを注文後に茹でるという本格志向を取り入れている。しかも、太く食べごたえのある麺なので、5分ほどかけて茹でる。これも、時間がゆっくり流れる駅だからこそ実現できることだ。
 これだけ手間暇かけているのだから、味は抜群だ。太麺だからコシが強いし、香りも強い。丸太の椅子に一枚板のテーブル。店内全体が木の香に包まれているから、麺の香り、出汁の香り、そして木の香りと、香りの三重奏を楽しめる。駅そばは丼の中だけで勝負するものではないのだと、再認識させられた。 
 
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「駅そばはスローフードである」と感じさせる店内の雰囲気。

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山菜そば600円。素朴だが、香りが実に奥深い。

 
 
 

 執筆者プロフィール 
鈴木 アシュラフ 弘毅(すずき・あしゅらふ・ひろき)

プロフィール 1973年、埼玉県生まれ。中央大学文学部卒業。小学生時代から一人で暖簾をくぐっていた、筋金入りの駅そば好き。これまでに巡った店は、1200軒以上。「美味い・早い・安い」のみならず、地域や店舗ごとに個性を発揮している駅そばは、没個性の世の中に一陣の風を吹き込む存在であると考え、日夜を問わず全国を駆け巡る。著書に、『「駅そば」読本』(交通新聞社)がある。