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京都 Old&New vol.6 ◆長い歴史をつむぐ伝統染色   6~7世紀には日本でも用いられ、「日本書紀」にも...

◆長い歴史をつむぐ伝統染色

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 6~7世紀には日本でも用いられ、「日本書紀」にもその記録が残されている歴史深い染色技法「絞り染め」。布の模様部分を糸でくくりつけてから染色することで、糸が防染の役割を果たし、糸をほどいた後には模様ができあがっているという伝統工芸です。
 10世紀頃には宮廷衣装に、中世には武士や庶民の衣服にも利用されていました。模様が小鹿の背の斑点に似ていることから「鹿(か)の子絞り」とも呼ばれます。また、立体的に浮かび上がったような模様になるのも特徴のひとつといえるでしょう。
 そんな絞りの技法には、「疋田絞り」「傘巻き絞り」「帽子絞り」など多種多様な職人技が受け継がれています。大変緻密で手間のかかる作業でありながらも今に息づいているのは、その麗しい上品さと、素朴なかわいらしさを合わせ持つ風合いが人々に求め続けられた結果なのでしょう。
 

◆職人の妙技を未来へつなぐ

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『夜桜』

 しかし、近代化した今の社会において、後継者不足の悩みが深刻化しています。そんな中、「絞り染め」をテーマにした美術館「京都絞り工芸館」では、「絞り染め」でつくった几帳や絵画などのコレクションを展示。「絞り染めを後世に残していきたい」との想いからスタートしたもので、「京都絞栄会」の職人たちが製作しています。
 たとえば、京都・円山公園の桜を表現した『夜桜』、京都随一の観光スポット・東山界隈の紅葉がライトアップされた様子を描いた『紅葉のライトアップ』というように古都の季節を表現したもの。京都三大祭の葵祭・祇園祭・時代祭をはじめ、五山大文字や節分行事の風景というように京の年中行事を描いたもの。
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さらには、浮世絵師・葛飾北斎の「富嶽三十六景」、国宝の絵巻物「鳥獣戯画」といった文化的価値のある作品をモチーフにしたもの、20畳分もの大きさを誇る『ジャンボきもの』や『総絞りのウェディングドレス』といった晴れやかな装いなど、個性豊かなコレクションばかり。
 京都の風景や日本の文化遺産などを「絞り染め」で表現することで生まれる新たな魅力。作品の入れ替えは2ヵ月ごと。替わるたびに見に行きたくなる、他では見られない驚きの作品ばかりです。
 ほかにも館内には、バッグや日傘、ハンカチや帽子など日常で使える絞り染めの商品を販売。また、シルクの袱紗やスカーフを染める「絞り体験」、絞り製品のメンテナンスなども行っています。「絞り染め」に関する専門的な知識がなくても、その魅力を十分に味わいながら楽しめるミュージアム。技術力や芸術性はもちろん、職人の熱い心意気もいっしょに未来へ伝え続けています。
 
 
 
  京都絞り工芸館
  京都市中京区油小路通御池南入ル
 
11月は 竹笹堂 をPick Up